「お米があと1日分…」“三重苦の夏休み”で困窮するひとり親世帯に団体「なるべく多くの方に安定した支援を」
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「毎月お米5kgと色々な食材をパッケージにして2500以上の世帯に毎月お送りしております」

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 こう話すのは、ひとり親の世帯を応援する団体「しんぐるまざあす・ふぉーらむ」の赤石千衣子理事長。団体では、新型コロナウイルスの影響で生活状況が悪化したひとり親世帯への食料支援を毎月継続している。

「夏休みは給食がないため、お昼ごはんを学童(保育)だったらお弁当を、大きな子だったら昼食の用意をしておいて仕事に出かけるというふうになります。そうするとお米の減りとか食材の減りがとっても早いんですね。さらに今回は物価高、そして夏休みでちょうど第7波と重なってしまったので、コロナでお休みせざるを得ない家庭も増えて、さらに窮迫した相談が増えたと思っています」

 ただでさえ大変な夏休みという時期に、今年は物価高と新型コロナの感染拡大が追い打ちをかけた。唯一の支柱である親が感染すれば、仕事を休まざるを得なくなり、子どもが感染した場合もその看病が必要になる。

「お米があと1日分…」“三重苦の夏休み”で困窮するひとり親世帯に団体「なるべく多くの方に安定した支援を」
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 団体が行った調査では、コロナ禍でシングルマザーの6割が収入減、11%が収入がなくなったという結果に。

「なぜなら非正規で働いている方たちは電話一本で『もう来なくていいから』。勤め先から『休業になったから』と言われてしまう方がとてもたくさんいらっしゃいました。『もう一家心中しかないんじゃないでしょうか』とか、『お米があと1日分しかありません』とか、本当にどうしたらいいかわからないという相談が山のようにきました」

 中には、育ち盛りの時期にもかかわらず、夏休みに体重が減ってしまう子どももいるという。

「この間調査した時のお母さんの声で、『子どもがたくさん食べるとイラっとしてしまう自分が嫌だ。これ明日にとっておこうと思いながら出したのをたくさん食べられちゃうと、食べさせてあげたいなと思っているんだけどイラっとする』というのとか、『人生のうちで一番苦しいです』と書いてくださった方もいたので、本当に厳しい状況かなと思います」

 困窮する家庭からの相談に対し、緊急小口資金の貸付制度など、活用できる手段の案内をしているというが、そこにたどり着けず、今なお苦しんでいる家庭が多くあることを赤石さんは危惧している。

「私どもは1回行った支援はなるべく続けていくということを考えています。なるべく多くの方に支援したいとは思っているんですけど、そのためにも寄付も集めて安定して、今月あって来月ないというような支援はしたくないなと思っています」

(『ABEMAヒルズ』より)

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