「完全に眠らせた」左ハイ衝撃KO 担架を“拒否”した敗者の矜持、敗者の弁に称賛の声
【映像】左ハイで衝撃KO
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 完全に裏をかいた左ハイキックが無防備な右側頭部を直撃すると、まるで糸の切れた人形のように真っすぐ後ろに倒れて失神。「ピクリともしない」と視聴者から心配の声が上がった衝撃失神KOを「完全に眠らせた」など実況は興奮気味に伝えたが、魔裟斗は「一瞬下を見た」など勝負が決した瞬間を冷静に分析。さらに担架を拒否した敗者の矜持。またその後のインタビューで口にした潔く謙虚な敗者の弁にも反響が集まっている。

【映像】左ハイで衝撃KO

 9月11日に横浜アリーナで開催された『K-1 WORLD GP 2022 JAPAN ~よこはまつり~』。横山朋哉(リーブルロア)とスタウロス・エグザコスティディス(ギリシャ)の対戦は3ラウンド、横山が左ハイを一閃して衝撃のKO勝利を収めた。勝者の頭脳的な一撃をK-1レジェンドの魔裟斗は冷静に分析したが、緊急参戦で意地を見せたベテランが試合後に見せた謙虚な姿勢に称賛の声も集まった。

 K-1甲子園出身で有望株の22歳・横山と、代打で急遽エントリーされた35歳のベテラン・スタウロス。スタウロスは以前、武尊との打撃戦で硬いパンチとラッシュを披露し、注目されたベテラン選手だ。

 試合は1ラウンド、横山が右のローやカーフなどを執拗に攻め、スタウロスの機動力、爆発力を効果的に封じていく。一方、自分の距離で勝負できないスタウロスとしては、イライラが募る展開だ。

 2ラウンドも横山が終始コントロールして迎えた最終の第3ラウンド。横山の“徹底した”ローが実を結ぶ。しびれを切らし、前に出たスタウロスに対して、横山が右フックとカウンター気味のストレート、さらにロー。スタウロスの意識が下に集中したところで、その裏をかくように左ハイキックを右側頭部へ目掛けて振り抜いて一発で仕留めてみせた。

「完全に眠らせた」左ハイ衝撃KO 担架を“拒否”した敗者の矜持、敗者の弁に称賛の声
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 完全失神のスタウロス。この衝撃KOシーンに魔裟斗は「今まで蹴ってきたローキックが布石となっていた。(スタウロスが)一瞬下を見たようにみえた」と指摘。スロー映像でも今までのローキックの軌道を意識したか、スタウロスの目線は足元へ。さらにガードも低くなり全く反応できずに右側頭部に左ハイを被弾した様子が捉えられていた。

 貰った瞬間に顔をしかめたスタウロスは完全にフリーズ。そのまま真っすぐ後ろへ崩れ落ちた。ピンと手足を伸ばし、固まったままのスタウロスは担架の上に乗せられたが、視聴者からは「ヤバい、ピクリともしない」と心配の声も上がった。

 その後、魔裟斗は「(スタウロスは)動きも良くなかったし、そういう状態で35歳の選手が無理矢理やるのは危ない。武尊とやった時とは違った」と緊急参戦のベテランに苦言を呈するも、担架での退場を拒否し、おぼつかない震えた自らの足でリングを去る姿に「それでもプライドで担架に乗るのは嫌なんでしょう」と敗者の矜持を代弁した。

 試合後、気丈にインタビューに応じたスタウロスは「初めてKOをもらって倒れてしまったが、彼のことはとても尊敬しています。(横山選手は)いい選手でした。今回は自分にとって、とてもいい勉強になったと思っています。私にそれを教えてくださったことに対して感謝したい」と悔しさを滲ませながらも謙虚なコメント。その潔さに「負けを素直に認めて男らしい」「普通にインタビューを受けれるくらいで(ダメージがなくて)良かった」「絶対にまた参戦して欲しい」など、その人柄に対してリスペクトの声が寄せられた。 

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