「過去は忘れて挑戦者として戦うべき」渋谷ABEMAS・藤田晋監督“万年3位”からの脱却/麻雀・Mリーグ
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 プロ麻雀リーグ「Mリーグ」の8チームの中で、レギュラーシーズンで最も安定した成績を残しているチームを挙げるとすれば、渋谷ABEMASの名を出す人も多いことだろう。リーダー多井隆晴(RMU)を中心に白鳥翔(連盟)、松本吉弘(協会)、日向藍子(最高位戦)の4人はチームワークも抜群で、笑いも涙も共有してきた。結果、2018年のリーグ創設時から参加しているチームとしては唯一、4年連続でファイナルシリーズまで進み、全て3位という結果を出した。ただリーグのチェアマンも務める藤田晋監督は「なんとなく強いというまま来てしまっている。リセットして考えたい。勝ち切るには挑戦者の気持ちが必要」と言い切った。“万年3位”からの脱却が、選手に課せられた使命だ。

【動画】「挑戦者の気持ち」を取り戻すべきと語る藤田晋監督

 藤田監督は自らプレーヤーとして、日本最大級のプロ・アマ大会「麻雀最強戦」で優勝したこともある実力者。それでも今、Mリーグで活躍する32選手のプレーを見る度に「雀力という意味では、Mリーグを見るほど自分なんておこがましい。打てないです。逆に出たくないです」と苦笑するほどだ。Mリーグもこの10月に5年目のシーズンを迎え、選手たちは毎年雀力を高め、多くの人に見られながら打つことのプレッシャーにも慣れてきた。ただ打つだけではなく、各種メディアで露出も増え、確実に「プロらしく」なっている。

 「麻雀」という競技をよく知るからこそ、目先の結果に一喜一憂はしない。たとえば1年目、白鳥が大スランプに陥った時でも慌てなかった。「麻雀なんで、誰かがそういう目にあいます。成績が悪いと、何をやっても、その人のやり方がまずいと見られる。それでメンタルを崩して自信を失くす人もいますが、Mリーグに選ばれるようなトッププロは自分で立て直します」と、スタイルを崩すことなく自力で這い上がってくることを信じた。

 試合会場に選手を送り出してからは、何も手出しができない監督業。それでも必要だと思うのは「最後に誰かが決めている、重石みたいな役割」だと自覚するからだ。どんなトッププロでも好不調の波は出る。人間の力ではコントロールできない運に翻弄されることも多い競技において、最終的に起用を決めたのは監督だというポイントがあれば、選手が救われる。チェアマンとの兼任は「よくない」と思いつつ、実力者たちが納得する“重石”になれるのは、まだ自分しかいないと考えている。

 選手たちも年々成長し、レギュラーシーズンでこれだけ安定した成績を残していれば、なかなか文句のつけようもないが、偶然か否か、ファイナルで4年連続3位という結果が残った。ここだけはどうしても打破したい。「挑戦者の気持ちに切り替えないと。私は競馬にハマっているんですが、2着、3着が続いた馬は、次のレースで1番人気になるのに意外と勝たない」と、健闘はするが勝ちきれない馬が存在するという。目指してるのは善戦ではなく優勝。だからこそ、過去の好成績は忘れ「自分たちが挑戦者であるとレギュラーシーズンから戦うべき」と、ゼロからのスタートだと強調した。

 レギュラーシーズンでは、歴代最高成績を収めたこともある渋谷ABEMAS。ただ、藤田監督の言葉通りに全てを忘れ、ひたすらに頂点だけを目指して突っ走る。それを実現できれば、記録的な独走優勝でさえ夢ではない。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)

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