将棋日本シリーズ JTプロ公式戦の準決勝第1局が10月15日、大阪府大阪市の丸善インテックアリーナ大阪で行われ、永瀬拓矢王座(30)と斎藤慎太郎八段(29)が対局を開始した。振り駒の結果、先手番は永瀬王座。勝者は決勝戦に進出し、藤井聡太竜王(王位、叡王、王将、棋聖、20)対稲葉陽八段(34)の勝ち上がり者と優勝をかけて戦う。
【中継】2022年度「将棋日本シリーズ」準決勝第一局 永瀬拓矢王座 対 斎藤慎太郎八段
永瀬王座は2009年10月に四段昇段。竜王戦1組(1組:5期)、順位戦A級(A級:2期)。タイトルは通算5で、棋戦優勝は2回。8月から10月にかけて争われた王座戦五番勝負では、豊島将之九段(32)の挑戦を3勝1敗で退け4連覇を達成した。将棋に対するストイックな姿勢から「軍曹」と呼ばれ、研究量ではプロの中でも1、2を争うと言われている。JTプロ公式戦は3年連続3回目の出場で、2020年度大会準優勝。今期は2回戦で糸谷哲郎八段(34)に勝利した。
斎藤八段は、2012年4月に四段昇段。竜王戦2組(1組:2期)、順位戦A級(A級:3期)。タイトルは王座1期の獲得歴がある。順位戦A級では2年連続で挑戦権を獲得したが、いずれも渡辺明名人(棋王、38)に敗れ、初の名人位獲得を逃している。粘りに定評があり、また詰将棋で培った終盤力にも光るものがある。JTプロ公式戦は2年ぶり3回目の出場で、1回戦で木村一基九段(49)、2回戦では渡辺名人から勝ち星を挙げた。
両者の過去の対戦成績は、2019年度王座戦五番勝負を含む9局で、永瀬王座が6勝とリード。2020年のJT杯準決勝でも激突しており、永瀬王座が勝利を飾った。ともに「こども大会」出場経験を持ち、奨励会入会同期、タイトル戦の舞台での対戦経験と、多くの接点を共有する両者。本局でも永瀬王座が白星を掴むか、斎藤八段がリベンジを果たすか。
JTプロ公式戦は前年覇者、タイトルホルダー、賞金ランキング上位者から12人が選出されるトップ棋士たちによるトーナメント戦。持ち時間は各10分、切れたら1手30秒未満、各5分の考慮時間。
(ABEMA/将棋チャンネルより)