開始わずか57秒、相手の右フックに合わせてカウンター気味に放たれた戦慄の右ハイキックに場内騒然。ダウン直後にセコンドからタオルが投入された64秒の衝撃KO劇に解説も「強すぎる」と驚きの反応。さらに視聴者からも「大丈夫か?」「鼻が破壊されてる」など驚きや心配の声が多数上がった。
10月15日に東京・大田区総合体育館で開催された「RISE WORLD SERIES 2022」。安本晴翔(橋本道場)が山川賢誠(Kickboxing Academy Sapporo)との一戦で見事な秒殺KO劇を収めた。前回は不本意なノーコンテストを経験した安本が、“真骨頂のハイ”を振り抜いてRISE復帰初勝利を飾った。
安本はアマチュア160戦、プロ29戦で29戦25勝1敗2分1NC。ヒジありルールやムエタイなど複数の団体で王者になった逸材だ。7月に5年ぶりにRISEに参戦、メールダード・サヤディとの試合では故意ではないもののヒジでKOしてノーコンテストに。強さの片鱗を見せた前回から3カ月、復帰後の初勝利に期待が高まる。一方の山川は北海道を拠点とする選手。2月に開催された『RISE 155』で、復帰戦となった森本“狂犬”義久と対戦、2ラウンドKO勝ちを収め注目を集めたランキング6位の選手である。
試合は序盤、安本が右のミドルとロー、さらにカウンターの右ストレートを当たると山川の動きが止まる。その後も安本のパンチのラッシュと首相撲に振り回された山川は、いきなり危機的な状況だ。
さらに安本の猛ラッシュは止まらない。ロープに飛ばされた山川も反動を利用し前に出て左で応戦するが、ここは安本がカウンターで軽く叩くように巧さでいなす。こうなると安本は軽快なステップで蹴りやパンチと変幻自在。最後は山川のローから右のコンビネーションに合わせるように右ハイを豪快に振り抜いて山川を沈めた。右ハイ一撃で山川は鼻から出血。苦悶の表情を浮かべながらも一度は奮起し立ち上がろうとしたが、そのタイミングでセコンドからタオルが投入されると、山川も腰が抜けるように崩れ落ちた。
ABEMA解説も「強すぎるな」と驚いた試合時間わずか64秒の衝撃KO。スローリプレイでは、山川が右フックを振り抜くタイミングにドンピシャの右ハイが顔面に到達。脳を激しく揺さぶられ、体も前後に揺れるように後方に崩れ落ちると、視聴者からも「これは泣く」「大丈夫か?」「鼻が破壊されてる」「折れてるかも」など、驚きと心配の声が続出した。
鼻をピンポイントで捉えた戦慄のハイキックでKO負けを喫した山川は試合後に自身のSNSで「鼻は折れましたが心は折れてません 少し休んでまたこの舞台に戻ってこれるよう出直します」などと再起を誓っていた。