発信を始めたきっかけについて、カルピンさんは「同じがんで同じ治療をされていて、社会復帰するくらいまで回復された方がいる。それを知った時にすごく勇気と元気をもらえて、『僕も体調がよくなったら発信する側になりたい』と思って始めた。(反響は)自分が思っていた以上にあって、温かいコメントばかりで励まされた」と話す。

 寛解後に登録者が減っていることについては、「『寛解おめでとう』というコメントをたくさんいただいたのでうれしかったり、ただ数字的に見たら悲しかったりみたいな。ダブルであった」と明かす。

【写真・画像】“がんサバイバー”YouTuber、寛解したら登録者数が減少する事態に… 「不幸を見たい」「応援したい」視聴者の心理は 3枚目
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 心理カウンセラー・メンタルトレーナーの笹氣健治氏は「“人の不幸は蜜の味”ということで、不幸を見たい人と、純粋に応援したい人がいる。前者はある意味、“映画が終わってしまったのでいいかな”という感じもあるのではないか」と分析。

 EXITのりんたろー。は「そのストーリーを一緒に戦っていたというか、気になって追っていた人が離れていってしまったのかなと。ファンが集まっていたのは闘病というコンテンツで、カルピンさん自身ではない。その第1章が終わって登録を外してしまったのかなと、あまり人の不幸を見にきていたという印象は受けなかった」との見方を示す。

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 カルピンさんはがんの体験談をあげたり、今後はやりたいことを動画にしていこうと考えているという。EXITの兼近大樹は「人は人に興味がないので、応援するコンテンツが1つ終わったということかなと。カルピンさんがやるべきは、支援者側に回って、今がんで苦しんでいる人のところに行って応援する。そうすることで、カルピンさんのチャンネル自体にコンテンツ力、面白さが出てくる。それでまた応援したい人たちは来るだろうし、支援も集まる。自分を見てではなく、誰かに目を向けさせるということでつながっていくし、このチャンネルに意味があることになると思う」とアドバイスを送った。

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 では、見る側のリスク、気をつけなくてはいけない点はあるのか。笹氣氏は「応援するというふうに、自分とYouTuberとの距離がしっかり取れていればいい。しかし、感情移入をしすぎて自分も同じような暗い気持ちになってしまう、専門用語で『同一化』というが、特に繊細な人はそうなる傾向が強い。そういう人たちが見る時には、しっかり自分と他人との境界を間違わないようにする必要がある。“影響されやすい”という自覚がある人は注意したほうがいい」とした。(『ABEMA Prime』より)

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