働き方の多様化で不安も?転職を前提としない“キャリアサポート”が話題「ありたい姿を引き出して理想のキャリアを」
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 今月まとめる総合経済対策の中で、転職や副業を受け入れる企業への支援の新設など、人への投資を拡充すると表明している岸田総理。世の中の働き方への意識が変わる中、その需要の受け皿となり、成長しているサービスがある。

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「今後の自分のキャリアに対して不安を感じている人が増えたと肌感覚として思っている。それに対して、世の中のサポートがまだ充実していないのはすごいあるなと」

 こう話すのは、キャリアに関する悩みをプロに相談できるサービスを提供する『ミートキャリア』の喜多村若菜CEO。実際どうなのか。その内容について、サービスを利用したことのある町永さん(仮名)に話を聞いた。

「転職経験はあっても、全部知り合いのリファラル採用というか、知り合いの会社に移っていく形だった。改めて職務経歴書を書くとか、面接を受ける転職活動は初めてだったので、その不安もあったし、自分自身のやってきたことを整理するにあたって、客観的な意見とかアドバイスがあったほうが転職活動がうまくいくのかなと考えた」

 転職を視野にサービスを利用した町永さんの相談を受けたのが、キャリアサポーターの中川綾子さんだ。

「“ありたい姿”というところを引き出すところを大事にやっている。そのありたい姿を引き出した後に次のキャリアとしてどんな環境で、どんな経験をすると良さそうかというところを一緒に考えた上で、実際に転職するべきなのかを丁寧に壁打ちをして、今をより楽しく生きながらも、将来をより良くするためにはどうすればいいのかを、一緒に見つけていくようなスタンスで話をしている」

 希望する職種や年収など目先の目標にとらわれず、本人が思い描く“理想のキャリア”への道のりを一緒に考える。転職を前提としないキャリアサポートがミートキャリアの特徴だ。

 結果的に、町永さんは第一志望だった企業に入社。その後も定期的に、カウンセリングを受けているという。

働き方の多様化で不安も?転職を前提としない“キャリアサポート”が話題「ありたい姿を引き出して理想のキャリアを」
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「自分の人生の相談をする相手が、現場の上司・直属の上司だったり、友達・同僚のように“身近にいる人”に相談するというトレンドが昔。外部の人に相談するとしたら、転職エージェントや、転職の相談をする目的が決まった形で行くのが増えていた印象。そこら辺が最近は変わってきている。そうじゃなくても自分らしく生きるというところを考えた時に、そこに投資をして相談する人が増えてきているかなという気はする」(中川さん)

 30代から40代を中心に、結婚などを転機に自分の人生と向き合い始めた人が多く利用しているというミートキャリア。スポーツ選手にとってのトレーナーのように、キャリアサポーターという存在が当たり前になる世の中を目指していきたいと喜多村CEOは話す。

「上司に自分の中長期的なキャリア不安をなかなか相談できない。人事にも相談できないという状況になった時に、とはいえ会社としてもキャリア自立を従業員に求めないといけないという世の中になっている。どうしても心理的安全性が社内では保たれないというのがあるので、そういった機能を私たちの中で提供できるように法人向けにも今後は事業展開していきたい」

 こうしたキャリアサービスが求められるのは、自分の強みや何が出来るのかを知りたい人や、自分に合ったキャリアをどう選べばいいか迷う人が多いのだろうか。ニュース番組『ABEMAヒルズ』のコメンテーターでキャスター取締役CROの石倉秀明氏は次のように見解を述べた。

SNSの影響もあって一億総隣の芝生が青い状態になっている。また、転職するしないに関係なく、不安に思ったり、果たしてこのままでいいのかと悩む機会が増えている。今までキャリアの相談をするといったら転職するなどキャリアを変えるときだった。これって対症療法のようなもので、キャリアカウンセリングというのは、メンテナンスするようなもの。日々、ご機嫌に仕事をするためにとか迷わずキャリアに向かえるためにメンテナンスをし続けることが、割と不安が多いからこそ大事になってきているのだと思う。

 例えば、同じキャリアだったり考え方の人に相談すると答えらしいものを出すことができる。答えらしいものが出せるのも大事だが、悩まなくなるように自分の悩みを言語化して整理して、悩んだとしても自分で普段のフラットな状態に戻す技術を身につけるのも大事」

(『ABEMAヒルズ』より)

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