名前が同じ人たちでギネス記録に挑戦 “タナカヒロカズ運動”発起人の思い「人は生きてるだけで価値があることの証明になる」
【映像】様々な“愛称”の「タナカヒロカズ」さん
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 10月29日、生まれも育ちも職業も違う“名前が同じ”人たちが、あるギネス世界記録に挑戦する。『ABEMAヒルズ』は、この運動の発案者に話を聞いた。

【映像】同姓同名が同じ場所に 様々な“愛称”の「タナカヒロカズ」さん

「尋ね人 至急参集セヨ タナカヒロカズを探しています」

 10月13日、産経新聞に掲載された広告が話題を集めている。この広告によると、10月29日に東京・渋谷でギネス世界記録に挑戦する「タナカヒロカズ運動全国大会」が開催されるという。

 なんともユニークな世界記録への挑戦。この運動の発案者で、全国の「タナカヒロカズ」さんを探す活動を行う一般社団法人田中宏和の会・田中宏和代表理事。通称”ほぼ幹事”の田中さんは、活動を始めたきっかけについて、四半世紀以上も前のある出来事を挙げた。

「1994年のプロ野球ドラフト会議で、近鉄バッファローズの1位指名選手が田中宏和選手だった。そのときに衝撃を受け、以来『田中宏和さん』の情報を雑誌・新聞・テレビで見たり、人から聞いたりするようになった」

名前が同じ人たちでギネス記録に挑戦 “タナカヒロカズ運動”発起人の思い「人は生きてるだけで価値があることの証明になる」
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 そこから「同姓同名収集」を始めたという“ほぼ幹事”の田中さん。団体を立ち上げ、これまで数多くのイベントを開催。全国津々浦々、年齢を問わず様々な田中宏和さんと出会い、交流を重ねてきた。別の“田中宏和”に会うのはどんな気分なのだろうか。

「“自分がもう一人いる”みたいな気分。遠い親戚の集まりみたいな感じで、疑似家族というと変だが、親戚のおじさんとかおばさんに声をかけられる感じ」

 “ほぼ幹事“の田中さんが目指しているのが「同姓同名が同じ場所に集う」というギネス世界記録への挑戦。これまで2011年、2017年と、2度挑戦してきたものの、アメリカで記録された164人という人数には届かなかった。転機となったのは、2022年のルール改正。

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 これまで“名前の漢字表記も一致”が必要条件だったが、読みが同じであればOKになった。そこから「タナカヒロカズ」という名前の問い合わせが殺到。タナカヒロカズさんが入会することができる「タナカヒロカズさんの会」には、現在187人のタナカヒロカズさんが。

 まさに”3度目の正直”となる、今回のギネス世界記録挑戦。“ほぼ幹事”の田中さんが最初に出会った、“渋谷”のタナカヒロカズさんにも募る思いがあるそうだ。

「これだけ大きな人たちが集まるようになったんだなと感慨深い。やっぱり一番緊張しているのは”ほぼ幹事”さんだと思うが、私もこの会を是非とも成功させたい。色々な役割もあり、『ギネスを達成できたら』と、盛り上がってみたいなと思っている」

 様々なタナカヒロカズさんの思いを乗せた「タナカヒロカズ運動全国大会」。164人以上のタナカヒロカズさんが集まれば世界一の記録になるという。

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 今回、番組に出演した“ほぼ幹事”の田中さんは、世界一を目指す思いを次のように語った。

「今回、遠方から来られるタナカヒロカズさんには交通費補助をする。例えば、北海道、沖縄・九州の方は3万円、中国・四国地方の方は2万円などだ。これはすべて、タナカヒロカズさん同士のカンパ。皆で協力しあって世界一を目指す、そういうムードになっている。

(今回)標語のように言っているのは“頑張らなくても世界一”ということ。このギネス世界記録『同姓同名の集い』は、同じ時間、同じ場所に5分間いることが条件で、公式認定員がカウントをしてくれる。なので“人間はその場にいるだけ、生きているだけで価値がある”ということがわかる。今回の記録も親ガチャならぬ“名前ガチャ”だと思っていて、宝くじが当たったようにその場で証明するものを持ってきていただければ、ギネス世界記録ホルダーになれると呼びかけている」

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 人間は生きているだけで価値がある。そう語る“ほぼ幹事”の田中さんは、活動を続けられる理由について「緩い繋がりの人間関係が持てることだ」と話した。

「遠い親戚のような関係が持てる。10年ほど前、高校生のころに出会ったタナカヒロカズ君、学校名から“実業のタナカヒロカズ君”と呼んでいた子が『大学卒業しました』『結婚しました』とか聞くと嬉しい。ほかにも『息子にタナカヒロカズと名付けました』というメールを3年前にいただき、ご両親と一緒に来場してくれる“3歳のタナカヒロカズ君”もいる。こうした緩い繋がりの人間関係って実は大事だと思う。こういう関係をすぐ持てるというのが、“人生100年時代”で楽しく元気に生きていくことではないかなと思う」

(『ABEMAヒルズ』より)

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