昨年は熱い涙の優勝 畠山鎮八段「棋士人生が変わった」斎藤慎太郎八段と目指す連覇「恥ずかしい将棋は指せない」/将棋・ABEMA師弟トーナメント
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 涙の優勝から早1年。今年は連覇を目指す戦いだ。8組の師弟により“最強の師弟”を決める超早指し戦「ABEMA師弟トーナメント2022」が、11月19日から放送開始となる。昨年の第1回大会、決勝でフルセットの末に優勝を決めたのは畠山鎮八段(53)と斎藤慎太郎八段(29)の師弟だった。最終局、大逆転勝利を果たした畠山八段は、弟子との戦いを振り返り思わず涙。全国の将棋ファンの胸を打つと、その後も大反響となり「自分の棋士人生が変わった」と思うほどだった。初代No.1師弟だからこそ、今年もしっかりとした将棋を指す。熱血漢が戦いを前に早くも燃え出した。

【映像】大会について熱く語る畠山鎮八段

 将棋界でここ数年、すっかり定着した言葉を借りるなら「望外」の結果だったろう。2期連続で名人挑戦者となっている斎藤八段が期待通りの活躍で決勝まで勝ち進んだチーム畠山だったが、最後に主役になったのは師匠・畠山八段だった。スコア2-2で迎えた第5局、当然のように斎藤八段が出ると思われたところ「ただ賞金を取りに行ったと誤解されるのも嫌だったので」と、事前に決めていたとおりに畠山八段が決定局に出た。「まさか勝つとは思わなかった」一局は、終盤まで追い込まれていたところ、粘りに粘って大逆転。見守っていた斎藤八段ですら「そんなことある!?」と驚いたほどだ。

 対局後、スタッフからの質問に感情がこみ上げ涙が溢れると、ファンの感動を呼んだ。「ファンレターもいただきました。イベントでもA級棋士やタイトルホルダーがいるのに、小学生の子やお母さんがこっちの方に来て『感動しました!』と言うんです」と、その反響の大きさに、今度は畠山八段が驚いた。

 「出来過ぎだった」と語る優勝を経て、今年は連覇に挑む。「短い持ち時間だから、普段やらない戦法も考えています。フィッシャー用の何かを出したいと思っています。去年はバタバタしてしまいましたんで、自分の中でだいぶ時間を早く使って追い込まれてしまったので、今年はテンポよく決断よく指していきたいです」と、持ち時間5分・1手指すごとに5秒加算という超早指し戦への対策は、前回以上に練りに練る。「意気込みとしては連覇もそうですが、恥ずかしい将棋は指せないです」と、注目度が高まった分だけ背筋がさらに伸びた。

 優勝の後、斎藤八段の父が経営する飲食店で祝勝会をした。チーム動画では2人でバーベキューもした。今年は斎藤八段が結婚を発表したばかり。連覇と結婚、ダブルのお祝いとなれば、大会後の宴は昨年以上に笑顔の花が咲く。

◆ABEMA師弟トーナメント 日本将棋連盟会長・佐藤康光九段の着想から生まれた大会。8組の師弟が予選でA、Bの2リーグに分かれてトーナメントを実施。2勝すれば勝ち抜け、2敗すれば敗退の変則で、2連勝なら1位通過、2勝1敗が2位通過となり、本戦トーナメントに進出する。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで、チームの対戦は予選、本戦通じて全て3本先取の5本勝負で行われる。第4局までは、どちらか一方の棋士が3局目を指すことはできない。
(ABEMA/将棋チャンネルより)

【映像】大会について熱く語る畠山鎮八段
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【放送】ABEMA師弟トーナメント2022・師匠サミット
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【放送】ABEMA師弟トーナメント2022 予選Aリーグ チーム鈴木 vs チーム畠山
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