「ABEMA師弟トーナメント2022」の開幕に先立ち、師匠8人が集まり将棋界の師弟関係について語る「師匠サミット」が11月19日に放送された。棋界を代表するトップ棋士・藤井聡太竜王(王位、叡王、王将、棋聖、20)を弟子に持つ杉本昌隆八段(54)は悩みも人一倍!?次々にタイトルを獲得していく20歳の絶対王者が門下とあり、師匠サミットでは「毎回お祝いのプレゼントは贈るべき?」と何とも共感を得にくい悩みを相談する場面があった。
現在の将棋界で最多五冠を保持し、将棋界の顔とも言える藤井竜王を弟子に持つ杉本八段。数多の最年少記録を塗り替え、次々に棋戦優勝、タイトル獲得数を伸ばし、未だその全容が計り知れない絶対王者とあり、師匠は幸せ…だけではなく悩みも人一倍多いようだ。
師匠サミットの「師匠同士だから相談したいこと」のトークテーマでは、「弟子がタイトルに挑戦、獲得した際に、師匠から和服など大きめのプレゼントをするのが良き風習だと思っています。あくまで一般論ですが、弟子が驚異的なスピードでタイトルを増やし続けている場合、師匠は毎回プレゼントをするべきでしょうか」と相談。全く“一般論”ではない相談に、他の師匠からは「なんですかそれは~(笑)」と多くのツッコミが飛んだ。
しかし、杉本八段は大真面目。「個人的な悩みとしてぜひ皆さんの意見を伺いたい」と呼びかけていた。梶浦宏孝七段(27)を弟子に持つ鈴木大介九段(48)からは「途中から逆にしてもらうというのは?藤井さんがタイトル1つ取るごとに、師匠に恩返しで和服を贈ってもらうとか」との“逆プレゼント案”、元王座の斎藤慎太郎八段(29)を門下に持つ畠山鎮八段(53)からは「初獲得はプレゼントを渡して、防衛はもういいんじゃないですか?」と“ハイブリット案”が提起された。
杉本八段は「1年にそう何回もあるものじゃないと思っていたのですが…」と嬉しい悲鳴を上げていたようで、畠山八段の“ハイブリット案”に対し、「なるほど、あと3回(名人、王座、棋王)ということですね。(全8冠なので)上限が決まっていますもんね!気が向いた時に羽織だけとかにしようかな…」と大きくうなずいていた。
◆ABEMA師弟トーナメント 日本将棋連盟会長・佐藤康光九段の着想から生まれた大会。8組の師弟が予選でA、Bの2リーグに分かれてトーナメントを実施。2勝すれば勝ち抜け、2敗すれば敗退の変則で、2連勝なら1位通過、2勝1敗が2位通過となり、本戦トーナメントに進出する。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで、チームの対戦は予選、本戦通じて全て3本先取の5本勝負で行われる。第4局までは、どちらか一方の棋士が3局目を指すことはできない。
(ABEMA/将棋チャンネルより)