将棋の藤井聡太竜王(王位、叡王、王将、棋聖、20)は12月23日、順位戦A級6回戦で佐藤天彦九段(34)と午前10時から対局を開始した。現在、棋王戦コナミグループ杯の挑戦者決定二番勝負を戦う両者が、戦いの舞台を順位戦に移して激突。リーグ4勝1敗で単独首位に立つ藤井竜王が、初の名人挑戦に向けて前進することができるか。1勝4敗の佐藤九段が勝ち星を奪うか。
藤井竜王は2016年10月に四段昇段。第35期竜王(1組以上:2期)、順位戦A級(A級以上:1期)。12月2・3日に行われた竜王戦七番勝負第6局で防衛を果たし、タイトルは通算11期に。現在最多の五冠保持者だ。棋戦優勝は今期の将棋日本シリーズ初優勝を含む6回。初参戦となった今期の順位戦A級では、開幕戦の佐藤康光九段(53)戦に勝利。2回戦で振り飛車党の菅井竜也八段(30)に敗れたが、以降、糸谷哲郎八段、斎藤慎太郎八段(29)、広瀬章人八段(35)に勝利し4勝1敗と、現時点で単独首位に立っている。谷川浩司十七世名人(60)が保持する21歳2カ月での最年少名人の更新に向けて前進することができるか。今年度成績は32勝7敗で、勝率は0.8205。
佐藤九段は2006年10月に四段昇段。竜王戦1組(1組:9期)、順位戦A級(A級以上:8期)。タイトルは名人3期で、棋戦優勝はタイトル戦昇格前の第2期叡王戦など4回。近年では振り飛車も採用し、さらには名人獲得の原動力となった横歩取りを再び採用するなど世界観の広がりを見せている。今期のA級では、3回戦の広瀬八段に勝利したものの、ほか4戦で黒星。残留に繋げるべく、この6回戦で勝負所を迎えている。今年度成績は13勝11敗で、勝率は0.5416。
両者の公式戦対戦成績は、藤井竜王4勝、佐藤九段1勝。11月に行われた同準決勝では佐藤九段が得意戦法の矢倉から終盤で逆転、初勝利を飾った。現在、両者によって争われている棋王戦コナミグループ杯挑戦者決定二番勝負と併せて、本局では両者がどのような作戦を用意しているかにも注目が集まっている。
持ち時間は各6時間、先手は佐藤九段。ABEMAではこの対局を終了まで生放送する。
(ABEMA/将棋チャンネルより)