12月25日に開催されたRISEとシュートボクシングのビッグマッチ(両国国技館)で第1試合に起用されたのは、那須川龍心だった。第1試合は大会に勢いをつける大事なポジション。それだけ期待されているのだ。

 言わずと知れた那須川天心の弟。今年4月、高校入学とともにプロデビューを果たした。高校は通信制、兄と同じく格闘技に集中するための環境だ。

 今回がデビュー5試合目。8カ月で5試合はハイペースだ。それだけ急速にキャリア=経験値を積み上げ、成長していると言っていい。

 この日、対戦したのはKOUJIRO。キャリアは龍心と近いが、すでにタイトル歴もある選手だ。1ラウンドは互角の攻防だったが、2ラウンドからは龍心が自分の距離を掴んでいく。

 パンチからロー、右ハイキックから右ストレートと多彩な攻撃。相手が蹴りを放つと確実に蹴り返し、パンチはボディにも。左のパンチの打ち分けも光った。ジャッジ1人はドローと採点したが、結果は判定2-0。まずは問題のない勝利だったと言える。

「勝って1年を終えられるのが嬉しいです。ホッとしてます」

 そう語った試合後の龍心。2ラウンドに自分のペースをしっかり作るあたりの上手さはさすが。試合前から「2ラウンドは確実に取る」と決めていたそうだ。フェイントを巧みに使うことで、相手の手数も減った。曰く「自分は休んでいるのに、狙ってるように見える」闘いだ。

 ただ反省点も多かったという。優位に試合を進めていたからこそ、もっとできたはずという気持ちも強くなる。

「相手が手を出してこないので、もっと自分から攻めたかったですね」

 それは兄・天心からも言われたことだという。もっと展開を作ることができたし、そうすればより圧倒できた。勝ち方にこだわるのは、来年以降も見据えているからだ。

 6月の『THE MATCH』で初黒星を喫し、フライ級に階級を下げた龍心。そこから今回で3連勝。RISEではフライ級のタイトルが新設され、初代王者が田丸辰に決まったばかりだ。来年の標的は田丸のベルトになる。

「来年中にベルトを獲りたいです」と龍心は言う。タイムリミットを決めているのは、階級を上げるつもりだからだ。今のベストはフライ級でも、まだ16歳。体はどんどん大きくなっていく。来年はフライ級のベルトを巻き、その上で複数階級を制覇する。そんな野望が龍心にはある。そして一度、階級を下げたからには、ベルトを獲ってから“卒業”したい。

 フライ級タイトルができたことで、階級を下げてくる選手やフライ級でデビューする選手も増えるだろう。それだけ“激戦区”になるわけだが、龍心は「これから入ってくる選手は意識しない。上しか見てないです」

 デビューした今年、それだけの手応えを得ているということでもある。注目度に負けない闘いぶりは、来年さらに本格化するだろう。

文/橋本宗洋

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