長いリーチとスピードを活かした右アッパーで衝撃の一撃KO。しかし、試合後にマイクで延々と夫婦ゲンカを暴露する事態に実況席は苦笑し、リング上のラウンドガールもドン引きで笑顔を引きつらせる一幕があった。
1月6日にエディオンアリーナ大阪 第1競技場で開催された亀田興毅がファウンダーを務めるボクシングイベント「3150FIGHT vol.4」で中川麦茶(一力)と山下賢哉(JB SPORTS)が対戦。試合は5ラウンド、中川が強烈なアッパーを一閃して鮮やかなKO勝利を収めた。試合後にはリング上で夫婦ゲンカについて明かす破天荒な一面も披露。視聴者から「クレイジーだ」「嫁が可愛そう」といったコメントが寄せられた。
大会カード発表の会見において、フェイスオフで乱闘騒ぎを起こした両者。このとき、ただ一人スエット姿で登場した中川は「一カ月前に嫁とケンカになり(スーツを)捨てられた」と告白して周囲を驚かせた。
この日ABEMAゲスト解説を務めた細川バレンタインは中川について「麦茶は力もある、スピードもある、パンチもある、頭もいい、唯一の問題はスタミナの部分」と実力を称賛しつつ、懸念も指摘した。
試合はその言葉のとおり、試合開始から終始長いリーチを活かしつつ、サークリングして足を使いながらパンチを当てる中川の技術が際立つ展開となった。
すると3ラウンド、中川が山下からダウンを奪い、その後も前に出る山下の打ち終わりに2発、3発と当てペースを握ると、5ラウンド、左ジャブの連打からえぐるような右のアッパーでアゴを打ち抜いた中川が衝撃のKO勝利を収めた。一方、アッパーを被弾した山下は大の字、虚ろな表情でゴングを聞いた。
相手を仕留めた後も終始、無表情の中川だったが、勝ち名乗りを受けるとようやくニッコリ。マイクを握り、いきなり「あけおめー」と絶叫すると、中川劇場が幕を開けた。
「何よりも(KOは)気持ちいい、完全に練習どおり」と試合を振り返った中川は突然、夫婦ゲンカトークを炸裂。
「試合が終わって言いたかった。嫁がいるんですけど、試合の一週間前にファミレスでちょっとした口論になって、いきなりグラスの水をかけられたんですよ。反撃したら2杯、3杯とかけられ、オレ気づいたらずぶ濡れ。恥ずかしいのでファミレスから、濡れたまま帰ったら風邪をひいて…」
その後も「それを立てなおして、今日勝てました。嫁ありがとー。どこにいるの?」と謎のおのろけを披露して絶叫。
衝撃KO劇から一転、おのろけマイクにリング上のラウンドガール2人は、笑顔を引きつらせながらドン引きの様子。これに視聴者も「クレイジーだな」「もう帰ろう」と反応。さらにリング上で夫婦ゲンカを晒したことに対して「嫁が可愛そう」「嫁恥ずかしすぎる」と中川の妻への同情の声も並んだ。
さすがに試合中は絶賛していた細川も引き気味。それでも「完璧な試合でした。言動は別として…ボクサーの価値はリングで見せる姿」と懸命のフォローをしていた。