解説が「10頭身」とその容姿を表した期待の美女ファイターが、笑顔のハグから一転、壮絶な打撃戦を展開。「緊急カードがとんでもない宝物に」と実況が感銘を受けるほどの名勝負を繰り広げた。
1月14日にタイで開催されたONE Championship「ONE FIGHT NIGHT 6」。スタンプ・フェアテックスとアンナ・ジャルーンサックのキックボクシング戦は、女子立ち技のベストバウトといえるほどの壮絶な打撃戦に発展。激戦の末、スタンプが判定勝利を収めたが解説陣は「負けてもスーパーガールの評価は上がった」と好勝負を称えた。
両者の対戦相手が計量をクリアできないアクシデントで、本来組まれることのない“階級を超えた”スター同士、夢の急造カードが実現した。“スーパーガール”のリングネームで注目された19歳の有望株・アンナと、立ち技やMMAなどONEを席巻する人気者であるスタンプの一戦。知名度で上回るスタンプだが、一回級上のアンナとの対戦は、未知の領域への挑戦となった。
1ラウンド序盤、上の階級で一回り大きいアンナがいきなりフルスイングのワンツーで飛び込んでいく。これに面くらったようなスタンプに対して、その後も容赦なくパンチを叩き込んでいく。一方のスタンプはカウンターで応戦するも、勢いや思い切りはアンナが上だ。
2ラウンドもアンナの勢いは止まらない。左ミドル、右ストレートを叩き込んでスタンプからあわやダウンのシーンも。しかし、これにスイッチが入ったかスタンプも反撃を開始。両者のパンチが飛び交う姿にABEMA視聴者からは「女子とは思えない試合」「音がやばい」など驚きの声が聞かれる。
その後もアンナは至近距離で躊躇なく拳を振るう。解説の大沢ケンジは「アンナ・フルスイング、近づいたら常にフルスイング。怖い選手」と緊迫感あふれる展開に言及。しかし、たびたび両者が笑顔でグローブをタッチする姿に「いやあ、二人とも可愛いですね」とのコメントも。
3ラウンド、やや焦りのあるスタンプだが、アンナの攻撃をかわしながらロー、下がりながらカウンターからの連打を当てて反撃。持ち前の気持ちの強さを見せる。やや疲れが見えるアンナに対して、スタンプが回転の速い右フックやバックブローを当てて試合終了。
急遽、組まれた好カードで繰り広げられた予想以上の好勝負に実況の西達彦アナウンサーも「緊急カードがとんでもない宝物になりました」と感激。判定はスタンプの勝利となったが、大沢は「二人とも負けを付けたくない試合だった」、ゲスト解説の直樹も「負けてもスーパーガールの評価が上がった試合」と共に敗れたアンナの善戦を称えた。