将棋の藤井聡太王将(竜王、王位、叡王、棋聖、20)に羽生善治九段(52)が挑戦する「囲碁将棋チャンネル 第72期ALSOK杯王将戦七番勝負」は1月21日、大阪府高槻市の「摂津峡花の里温泉 山水館」で第2局の対局が始まった。シリーズは藤井王将の1-0。本局で先手番となる羽生九段が追いつくか、藤井王将が連勝でリードを広げるか。
藤井王将は、2016年10月に四段昇段。第35期竜王(1組以上:2期)、順位戦A級(A級:1期)。前期の王将戦七番勝負で渡辺明名人に挑戦、4戦全勝で奪取に成功し最年少五冠王となった。2022年は保持する竜王、王位、叡王、棋聖の4冠で防衛に成功。これまでに出場したすべてのタイトル戦で奪取、防衛に成功しており獲得数は11期となった。棋戦優勝は7回。2月開幕の棋王戦五番勝負への挑戦も決めており、その勢いは止まる所を知らない。
羽生九段は、1985年12月に四段昇段。竜王戦1組(1組以上:34期)、順位戦B級1組(A級以上:29期)。1996年2月に行われた第45期王将戦七番勝負第4局で谷川浩司王将(当時)を破り、史上初の全七冠を独占。さらに第56期では規定の通算10期到達で、大山康晴永世王将に次ぐ史上2人目の永世称号も獲得している。以降、通算タイトル獲得数は前人未踏の99期を数え、永世称号の規定がある7タイトルすべてで資格を得る永世七冠を達成している。棋戦優勝においても歴代最多の45回。羽生九段のタイトル戦登場は、2020年度の第33期竜王戦七番勝負以来2期ぶり。王将戦七番勝負への登場は7期ぶり19回目で、14期ぶり13期目の奪取を目指す。
第1局は後手番の羽生九段が意表の「一手損角換わり」を採用。若き王者に積極的に攻め込んだが、藤井王将は随所で手堅い受けを見せて応戦。藤井王将が冷静かつ堅陣を活かした王者の指し回しで先勝を飾った。羽生九段が先手番となる第2局ではどのような作戦が用意されているか。2人の天才の激突から目が離せない。
持ち時間は各8時間の2日制で、本局の先手番は先手は羽生九段。ABEMA PPVでは、この対局を終了まで生放送する。
(写真提供・日本将棋連盟)