足を刈り取るような強烈なローとえぐるようなボディへの悶絶攻撃で、“王国の破壊王子”こと屈強なタイ人ファイターの心を完全にへし折る衝撃KO。4年間負けなし、さらに16連勝の無双ぶりにファンからは「常に急所を狙っていた」「同じ階級には敵がいない」といった驚きと称賛の声が上がった。
1月28日に後楽園ホールで開催された「RISE164」で大崎一貴(OISHI GYM)がムァンコーン・ブームデックシーン(タイ)と対戦。試合は計3つのダウンを奪った大崎が文句なしの圧巻KO勝利を収めた。
過去タイでの敗戦を期に奮起し、トップファイターに上りつめた大崎は現在15連勝中。RISEスーパーフライ級王者に君臨する選手。対するはタイからやって来た刺客のムァンコーンは21歳にして120戦80勝の戦績を誇り、王国の破壊王子といったニックネームを持つ歴戦の強者だ。
最初に注目を集めたのはムァンコーンの屈強な肉体。ABEMA視聴者からも「腕も足も凄い筋肉」「53キロには見えない」といった反応。さらにローにはロー、時折見せる豪腕に「このタイ人選手は強そう」といった声が上がる。
どっしりと打ち合う似たようなスタイルの二人だが、徐々にその差が明らかになる。ここまで執拗にインローなどで足を削ってきた大崎が、1ラウンド終了間際にえぐるような右ローでムァンコーンの足を狩る。さらにスピンキックをレバーに叩き込み、ラウンド終了のゴングと同時に最初のダウンを奪った。
2ラウンド、大崎は硬い拳をムァンコーンのボディに叩き込む。相手もアッパーや左右のフックなどで対抗するもガードを固め鉄壁のガードからインローを繰り出すなど、大崎が盤石の試合運びを見せる。
するとジワジワとボディショットが効いてきたムァンコーンは、2ラウンド中盤に耐えきれず両手をついてダウン。立ち上がったムァンコーンに対して、大崎はダメージが蓄積した右足に容赦なくローを浴びせた。
ここはノーダウンも、ダメージが大きいボディとローを徹底的に狙った地獄のコンビネーション。最後はムァンコーンの心が折れ、戦意喪失気味のスタンディングダウンで試合終了となった。
一見すると一方的にKOを積み重ねた大崎の圧勝にも見える試合だが、この日のABEMAのゲスト解説・政所仁は「ちょっと苦戦するかなと思いましたが、全てで上回っていた」と称賛。外敵も完封し、連勝を16まで伸ばした大崎に視聴者からは「相手も似たタイプだが大崎が上位互換だった」「常に急所を狙っていた」「もう同じ階級に敵がいない」など、その強さを実感するコメントが相次いだ。