「まさに1月、コーチングのオンラインサービス『my buddy』を事業譲渡という形で売却させて頂いた」
こう話すのは、株式会社スパイサーの仲本雅至CEO(28)さん。立ち上げた事業を1月に売却したというが、ただの若手起業家ではない。
「みずほ銀行では決済ビジネス推進部で、銀行が作ったスマートフォンの決済アプリ『J-Coin Pay』というアプリケーションのマーケティングを担っている」(仲本さん、以下同)
仲本さんはみずほ銀行の社員、そして、スパイサーのCEOという二足のわらじを履いている。
みずほ銀行入社3年目の上海出張の際、急成長するテック企業の姿を目の当たりにし、「自分もこの波に乗りたい」と感じたという。
翌年の2019年、みずほフィナンシャルグループで副業が解禁されたということもあり、銀行員を続けながら新たな事業の立ち上げを決意したそうだ。
「メンバー集めから始めて、色々と調査した。(最初は)正直全くうまくいかず、ようやくメンバーが集まって半年後にコーチングサービスの『my buddy』をリリースした」
ビジネスやキャリアの悩みに応えるコーチングサービスは近年需要を増していて、収益が上がるようにはなったものの、課題となっていたのがサービスを継続・成長させるための人材の確保だった。
そこで仲本さんは、代わりにサービスを大きく育ててくれる会社を募り、事業を売却したのだ。
みずほフィナンシャルグループ初となる副業での事業売却。広報室の丸山敦史さんは、副業解禁のメリットについてこう説明する。
「社内だけでは得られない社員の成長を実現するとともに、社外の多様な価値観を持って帰ってもらってみずほ自身も成長していく。『多様な仲間で企業価値を向上させていきたい』という目的で取り入れた」
トップを目指すための出世レースにすべてを捧げる。そんなイメージも過去のものになりつつあるのかもしれない。
これからも、みずほ銀行、そして自分の会社という二足のわらじを履き続ける予定なのか。
「『明日みずほ銀行を辞めよう』とかは一切考えていない。みずほ銀行の仕事もすごく楽しいし、やりがいもある。自分の会社は将来的に組織化のフェーズに行こうとか、新たな目標ができたら、またその時に考えるのかなと。人生長いし、僕は仕事が大好きなので、その時々の判断と条件と環境を見てディシジョン(決定)していければなと思っている」(仲本さん)
(『ABEMAヒルズ』より)
この記事の画像一覧■Pick Up
・キー局全落ち!“下剋上”西澤由夏アナの「意外すぎる人生」
・現役女子高生の「リアルすぎる日常」をのぞき見