ジュニアアイドル撮影会の健全なあり方は? 運営者と保護者に聞く 柴田阿弥「親の立ち会いは必須にすべき」
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 Twitter上で動画が話題になっているジュニアアイドル撮影会。小中高生のアイドルやモデルたちの活動の一環で、彼女たちの写真を撮ることができる有料のイベントだが、参加者に向かって「撮影をやめろ!ロリコンども!」などと撮影者が怒鳴る様子が。警察官が駆けつける事態となり、イベントは途中で中止になった。

【映像】ジュニアアイドル撮影会が物議?実態は

 応援するアイドルたちの成長を記録している鈴木健二さん(仮名・40代)は「怒鳴ってる人たちは『子どもの股間とかパンツをアップにして撮影しているのはこいつらだ』みたいな、いわれのないことを言っていた。子どもたちは怖がって怯えているような状態だった」と話す。

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 そもそも撮影会とは、「“セッション撮影”という1人のモデルに対して複数のカメコ(カメラ小僧の略称)がつくパターンと、“個撮”という1対1で撮影するパターンの2つがある。推しに会って話しながら写真を撮れるのが楽しい」。普段着や衣装を着た女の子たちをスタジオで撮影したり、公園や川、海、山など屋外で行われたりすることもあるそうだ。

 鈴木さんによると、厳しいルールが設けられ、参加者たちもそれを守って撮影に望んでいるため健全だという。「下からあおるような撮り方は絶対にありえない。許されない」。他にも、体の接触や足を上げる、股をひらくなど、モデルが嫌がるようなポーズの要求、プライベートな質問なども禁止。さらに会場では問題行為がないか、常にスタッフが目を光らせているという。「親御さんからは『いい写真をツイートしてください』みたいによく言われるので、きれいな写真を厳選してあげていく」。

 純粋に子どもの芸能界入りやデビューにつながればと、撮影会に参加させる保護者もいる中で、一部では悪質な行為が存在するという。『ABEMA Prime』では保護者と運営側に話を聞いた。

■モデル活動をする娘を持つ母親「私の中で公序良俗に反している写真を確認した」

 ファッション誌などのモデルとして活躍する小学生の娘を持つ田中サオリさん(仮名・40代)。以前、撮影会への誘いを受けたが、知り合いの子どもたちのある写真がネット上に出回っていることに気づき、やめたそうだ。

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 「パンツがちらっと見えるような写真だとか、ポーズを変更しようとしてゆっくり座ろうと少し足が開いた時にシャッターを切られていたりする。それが裏サイト的なところに流出していたり、販売されている」

 そのため、参加する撮影会の線引きをはっきりさせているという。

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 「過去に行われた同様の撮影会を検索して、どんな撮影者の方がいて、どんな写真がアップされているのかを徹底的に調べる。SNSや裏サイトなども見て、私の中で公序良俗に反しているものを確認したので、一般の方を対象にした撮影会には参加しないことを決めている。子どもを危険に晒すわけにはいかないので一線を引いている。

 芸能事務所に所属する時点で、やはり親のエゴがあるのは事実だ。“あなたはかわいいからこんなことできるんじゃない?”と言っている親も少なくないと思う。特に0歳からやっていると、そこに身を置くのが当たり前になっているお子さんもいる。“自分はアイドルとしてもっと人から注目されたい”“SNSのバズりに自分も乗っていきたい”という気持ちで、場合によっては『有名になりたいからもっといろんなお仕事をもらって』とお子さんが言う。ただ、仕事を選ばないと危ない話に発展していくことも考えられるので、事務所がついていても親の目でお断りすることもある」

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 元SKE48のメンバーでフリーアナウンサーの柴田阿弥は「芸能界は性的に嫌な思いをしてまで頑張らないといけない場所じゃない、というのは大前提。でも芸歴が長い子ほど、その世界しか見えなくなってしまう。“あの子もやっているからやらないと”というのを止めるのが親の仕事だが、良くないだろう写真をそのままSNSにアップしているアカウントを見たこともある。社会が厳しい目を向けていかないと、あまり気にしない親の娘さん息子さんが被害にあうことになる」と懸念を示す。

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 田中さんは「“そんなのは有名税よ”“いちいちくよくよしていたら芸能界でやっていけないから”と意に介さない親も正直いて、温度差がすごい。言われた子どもも“そういうものだ”とあまり気にしない。いわゆるファンサービスも、子どもは純粋なので言われたとおりのポージングをするし、握手会とか2ショットの機会も自分のファンだったらと頑張って応えようとしてしまう。そこでストッパーになれる大人が必要だ」と述べた。

■運営会社「すべての撮影会がダメだということではない」

 「悪質行為をする人が1人、2人いると業界全体がそういうイメージで見られる」と危惧するのは、小学生から大人までのモデルやアイドルをプロデュースし、撮影会も運営する会社の社長・山田りょう氏(仮名)。

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 主催する撮影会は応募制で、小学校低学年より下の子は参加していないという。「InstagramやTwitterを見て本人が『やってみたい』という意思表示をしてから親御さんが応募する形だ。弊社の場合は大手事務所に所属したり、アイドルとしてメジャーデビューしたりする子が多いので、そこに向けたステップアップとして参加されている子が多い」と話す。

 撮影会での親の立ち会いについて「ルールとしてはお願いしていない。初めは立ち会うけれども、現場を見て“お任せする”となる親御さんがほとんどだ」と説明。

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 これに柴田は「地下アイドルだと大体の場合は個撮がある。ある程度の年齢だから自分の意思なのかなと思いきや、運営に言われて嫌だけど参加したら、水着だったという話もある。どの瞬間を切り取られるかわからないし、親御さんが立ち会うのは必須にしたほうが私はいいと思う」と推奨する。

 山田氏は、撮った写真は事務所が確認しているとした上で、「その辺にいる女の子を連れてきて、『さあ今から撮影会に出なさい』とやっているわけではない。“大人のカメラマンからリクエストされてもこういうポーズはダメだよ”とか、階段の下からローアングルで撮られないようにしつつ、モデルとして必要なポージングも教育した上で現場に出せるようにしている。撮影会も個人だったり事務所が開いているものがあり、すべてがダメだということではない」と訴えた。(『ABEMA Prime』より)

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