日本代表MF三笘薫の劇的ゴールにより、1月29日に行われたFAカップ4回戦で見事勝ちを収めたブライトンは、2月4日(現地時間)にイングリッシュ・プレミアリーグ第22節で18位と降格圏に沈むボーンマスと対戦する。直近5試合で4勝1分とワールドカップ中断前の好調を維持するブライトン、今季初めて顔を合わせる格下相手から勝ち点を取ることができるか。
今季のブライトンはリーグ戦では6位、FAカップでも強豪リヴァプールを倒し5回戦に進出するなど絶好調だ。9月にグレアム・ポッター前監督がチェルシーに引き抜かれるというハプニングがあったものの、その後に招へいされたイタリア人監督ロベルト・デ・ゼルビの下で攻撃的なフットボールを展開。先月にもエースのトロサールが首位・アーセナルに移籍したが、その穴を埋めるような日本代表戦士の活躍もあり、ファンからは目の離せないチームとなっている。
一方で、対戦相手のボーンマスは思うようにいかないシーズンが続いている。昨季は2部チャンピオンシップでフルアムと熱い首位争いを繰り広げ、今季見事にプレミアリーグへと返り咲いた。しかし、同じ昇格組のフルアムとは対照的に勝ち点17の18位と降格圏に沈んでいる。
対照的な両チームとなっているが、ホームでボーンマスを迎えるブライトンはどのように主導権を握り試合を展開していくのだろうか。三笘とボーンマスの守備陣の対戦に焦点を当て、ブライトンとボーンマスの試合を予想していきたい。
三笘のドリブル突破で相手を制圧できるか
ボーンマスは主に4バックを採用しているが、強豪相手には5バックが多く使われる。今季のブライトンの好調ぶりを見ればボーンマスが5バックで臨んでくることも十分にあり得るだろう。いずれにしても両チームの特性や戦力差を考慮すると、ブライトンは、引きこもり気味になる可能性が高いボーンマスを90分かけて攻略することになる。
その中でやはり鍵を握るのは三笘のドリブル突破になる。マッチアップすることが濃厚なサイドバックは、イングランド人のアダム・スミスだ。どちらかというと経済学の文脈で聞き馴染みのある名前の選手は、運動量豊富で球際でもファイトできるが、はっきり言ってプレミアリーグの水準で考えると手強い相手ではない。三笘なら十分、制圧できる。
またボーンマスは組織的に見ても、前線のプレスと最終ラインの押し上げが噛み合わないことも多く、DFの裏のスペースを使われることも多い。スピードが武器の三笘としては、ボールを持っていない時に裏を狙う意識を普段以上に持ってもいいかもしれない。
ヨーロッパカップ戦出場のためにも落とせない“3ポイント”
つまり、戦力差的にも、相性面でも、ブライトンとしては必勝の一戦となる。ただしブライトンは今週こそ1週間休めたが、そこに至るまでカップ戦など過密日程を戦ってきた。一方のボーンマスは既に敗退しているため、2週間まるまる休みである。その点が劣位なのは間違いない。
ブライトンは来季のヨーロッパカップ戦出場の可能性が出てきただけに、ホームでは何としても勝ち点3を拾っておきたい。そんな中、三笘自身は公式戦2試合連続ゴール中と絶好調だ。デゼルビ監督もFAカップのリヴァプール戦後には「グレート・プレイヤー」と称賛。クラブを好調に導く日本代表戦士はこの試合でどこまで輝けるのか、期待したい。
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