【プレミアリーグ】ブライトン1-0ボーンマス(日本時間2月5日/アメックス・スタジアム)
元北朝鮮代表・鄭大世氏が、ブライトンvsボーンマス戦で三笘薫が決めた劇的ヘッド弾を称賛。決勝ゴールが生まれた要因について語った。
【映像】「三笘薫の決勝弾はなぜ生まれたか」鄭大世が語る2つの要因
5日に行われたボーンマス戦は三笘劇場だった。ゴールレスで迎えた87分、相手陣内での右サイドからのスローインという展開で、ブライトンは左へとサイドチェンジ。左ウイングバックの三笘の下へとボールが繋がると、日本代表MFはドリブルで仕掛けることなく、自らに近づいてきたサルミエントへとパス。そしてペナルティエリア内に侵入すると、サルミエントの内巻きのクロスに対して上手くポジションを取り、難しい体勢からヘディングシュートを放った。
シュートはボーンマスのGKネトに防がれたかと思われたが、ゴールラインを超えたところでのセービングとなり、試合の均衡を破る一発となった。
解説を務めた鄭大世氏は、注目プレーを深掘り解説する『Today’s Selection』のコーナーに登場。決勝ゴールが生まれた要因を分析し、2つのポイントを口にした。
まず1つが三笘のポジショニングだ。「三笘が、オフサイドの位置から戻ってきてここ(最終ラインよりも手前の位置)で止まりました。最終ラインで止まっていたら相手に付かれていたでしょう」と、三笘が中間ポジションで止まっていたことをポイントにあげる。
「オフサイドラインから戻って、2列目からプルアウェイでゴール前に入っていくことで、DFの2人は三笘が見えていなかった」
DFは、ボールと相手選手を同時に視野に入れて対応するが、クロスボールが入ってくる瞬間だけは、ボールの軌道を追うためマーカーから目を離す。三笘はその瞬間を逃さず、ボールが上がると同時にスペースへ侵入してフリーを作り出していた。その動き出しの駆け引きが決勝ゴールを生んだ1つの要因だったと語る。
そしてもう1つはヘディングの技術だ。試合後のインタビューでは「ヘディングはそんなにうまくない」と三笘本人が語っていたが、鄭大世氏によるとゴールシーンのヘディングには高等技術が詰まっていたようだ。
「ヘディングについては、先に飛んで落ち始めている状況ですし、バックステップで飛んでいるので高さはない。でもここで首を振るんじゃなくて、我慢して首を伸ばしてミートした。首を残して面で捉えたからこそ、ちゃんと反動でボールが上がって吸い込まれた」
「これを決めてくるか、“ヘディングが苦手”なくせに」と嬉しそうに笑う鄭大世氏。「三笘がこのヘディングを決めるとなると、僕は将来が怖い」「末恐ろしい」と、ストライカー顔負けの技術でゴールを積み重ねる日本代表アタッカーを賞賛した。
(ABEMA/プレミアリーグ)