プレミア市場最高額の男E・フェルナンデス
【映像】移籍市場の目玉「480億円補強」のチェルシーはどう変わった?

  プレミアリーグ第22節は冬の移籍市場が閉じてから初のリーグ戦ということもあり、新加入組のパフォーマンスに注目が集まった。今回は、冬に新天地を求めた主要選手7名のパフォーマンスを、視聴者の声やSNSでの反応をもとに独自に採点してみた。

【映像】移籍市場の目玉「480億円補強」のチェルシーはどう変わった?

■ブノワ・バディアシル(ASモナコチェルシー)7.5
(フランス代表)

 プレミアリーグデビューから3試合連続のクリーンシートと抜群の安定感。ポジショニングの上手さで相手エース、ミトロビッチをシュート1本に抑えた。新加入のエンツォ・フェルナンデスに対してもジェスチャーを交えたコーチングで、自身の近くではなく前方でボールを受けるように指示。前線でフリーの選手を見つけては縦パスや対角線のフィードを通して攻撃の起点となっていた。パス成功数101本はチーム1位であり、ミトロビッチやアンドレアス・ペレイラらの執拗なハイプレスに対しても、巧みなボディフェイントで見事に剥がしていた。

■エンソ・フェルナンデス(ベンフィカ⇒チェルシー)7.0
(アルゼンチン代表)

 FIFA ワールドカップ カタール 2022で大会最優秀若手選手賞を受賞したエンソ・フェルナンデスが、デッドラインデーにプレミアリーグ史上最高額の移籍金1億2100万ユーロでチェルシーに電撃加入。チーム合流からわずか2日後のフルアム戦で早速スタメン出場を飾った。センターバックの近くに降りてくるなど動き回りすぎる癖があり、バディアシルにポジショニングをコーチングされる場面もあったが、守備面での強度、ボールを奪ってからの素早い縦パスなど持ち味を発揮した。試合終了間際はチーム全体が前方への意識が高まったことで、周りのサポートが少なくなり、やや苦戦も合流直後のデビュー戦だということを踏まえると上々の出来だった。

■レアンドロ・トロサール(ブライトン⇒アーセナル)6.0
(ベルギー代表)

 トロサールにとってエヴァートン戦は難しい試合だった。勤続疲労の影響か、調子がイマイチ上がらないガブリエウ・マルティネッリに代わって59分から途中出場。この試合ではエヴァートンの中盤の選手たちが高いインテンシティを継続してプレッシャーをかけていたことでグラニト・ジャカが左ウイングのサポートに回りづらい状況にあり、加えて左サイドバックのオレクサンドル・ジンチェンコも中盤に留まるため、孤立することが多かった。それでもペナルティエリア内で鋭い切り返しから枠を捉えたシュートを放つなど、持ち味を発揮した場面もあった。

ジョルジーニョ(チェルシー⇒アーセナル)6.0
(イタリア代表)

 デッドラインデーにアーセナルへ電撃加入したジョルジーニョにとって、エヴァートンとの試合はデビュー戦だった。前方へのパスコースを見つけることに苦戦していたトーマス・パーティに代わって59分に投入された。その直後にコーナーキックから失点をしたのは不運だったが、合流間もない中でも中盤の底からパスを散らしたり、両WGへ効果的なサイドチェンジを行うなど良さは見せた。一方で試合終了間際に相手選手にパスカットされるなど、ジョルジーニョであればパスを通して欲しい場面でのイージーなパスミスも目立った。

■コーディ・ガクポ(PSV⇒リヴァプール)5.5
(オランダ代表)

 リヴァプール加入後はダルウィン・ヌニェスの負傷離脱の影響もあり、9番の位置で起用されることが多かったガクポだが、ウルグアイ代表FWの復帰に伴いウルブス戦は最も得意とする左ウイングで起用された。周囲との連係が完成されていない上に、チームの調子が悪いことも影響してか、周りの選手との意図が合わないクロスを上げるなどあまり効果的な動きはできなかった。守備面でもプレスバックが遅く、先制点を献上した場面では相手選手にフリーでクロスを上げさせてしまった。これで加入後6試合で0得点0アシストと難しい時間が続く。

■ミハイロ・ムドリク(シャフタール⇒チェルシー)5.0
ウクライナ代表)

 シャフタール・ドネツクから最大1億ユーロ(7000万ユーロ+ボーナス3000万ユーロ)の移籍金で加入したムドリクにとって、フルアム戦は移籍後初のスタメン出場となった。しかし、得意のスピードに乗ったドリブルで仕掛ける場面は皆無で、ヒートマップで見ると平均的な立ち位置はハーフライン手前と全く持ち味を発揮できず。前半終了時点での交代を言い渡されている。チェルシーのグレアム・ポッター監督によるとムドリクは、最近重い風邪を患っていたそうで、低調なパフォーマンスはコンディション不良によるものだと考えられる。

 大金が動くビッグクラブへの移籍は、サッカー選手として大変な栄誉であることは間違いないが、その分負わなければならない責任、プレッシャーも相当なものだ。世界最高峰リーグの“トップオブトップ”たちは、残りのシーズンどんな活躍をみせてくれるのだろうか。
ABEMA/プレミアリーグ)(C)aflo

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