日本代表FW三笘薫に対して、ブライトンを率いるイタリア人指揮官ロベルト・デ・ゼルビからの賛辞が止まらない。
デ・ゼルビは三笘の決勝ゴールで勝利を掴んだ2月5日(日)のボーンマス戦後のインタビューで、「三笘は最高な選手だ。彼の生まれ持った才能によるもの。親御さんに感謝を示したい」と三笘を絶賛するコメントを残している。
【映像】「なぜ、ブライトンに加入したのか?」 三笘薫、移籍の真相を明かす
昨夏にローン先のロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズからブライトンに復帰した三笘は、デ・ゼルビの監督就任以降に徐々にスタメンでの起用が増加。4-2-3-1へのシステム変更や、三笘が高いパフォーマンスを見せ続けたため、FIFA ワールドカップ カタール後には左ウイングのレギュラーに定着した。デ・ゼルビの期待を受けた三笘は直近の数試合で、必ずと言って良いほどゴールに絡む圧巻の活躍を披露し、前述のコメントに繋がっている。何故、デ・ゼルビは三笘を高く評価するのだろうか?
相手守備陣を窮地に陥れる天性のドリブル
三笘のプレーで最も評価されているのがドリブル突破なのは間違いない。百戦錬磨のプレミアリーグのDF相手であっても冷静に相手の重心を見極め、自身のスピードを用いて簡単に抜きさってしまう姿は芸術的だ。デ・ゼルビも「彼の生まれ持った才能によるもの。親御さんに感謝を示したい」とコメントしている。天から授けられた才能と本人の努力がかけ合わさった結果だ。
デ・ゼルビが突破力のあるウインガーを好んでいるのも、三笘が高い評価を受ける理由の一つだろう。サッスオーロの監督時代はコートジボワール代表FWジェレミー・ボガを、シャフタール・ドネツクの監督時代には今冬にチェルシーに移籍したウクライナ代表FWミハイロ・ムドリクを重用するなど、これまでも多くのウインガーを自身の戦術の中で生かしてきた。それを踏まえると、ブライトンで三笘が高い評価を受けるのは驚きではない。
重要なゴールで試合を決定付ける危険なアタッカーに
前述したドリブル突破だけでも三笘は驚異的なプレーヤーだが、彼の評価されているポイントはそれだけではない。重要なゴールを奪い、チームに勝利をもたらす能力の高さが、デ・ゼルビから高い評価を受けている。三笘は20試合消化時点ですでに5ゴールを記録。また直近の公式戦では3試合連続ゴールを記録しており、どの得点もチームの勝ち点に直結する重要なものだった。
実際にデ・ゼルビは決勝ゴールを決めたボーンマス戦後のインタビューで「彼はリヴァプールやレスターとの試合の時と同じようなファンタスティックなプレーができていなかった。それでも三笘がピッチにいたら、彼をベンチへ下げるなんて絶対にできない。なぜなら、いつだって1得点は期待してしまうからね」とコメントしており、三笘のゴールに対する期待が大きいことがわかる。
デ・ゼルビの求める理想的なアタッカー
デ・ゼルビのサッカーにおいて、三笘というアタッカーの存在は大きい。良い形で前を向けば必ずと言って良いほどの確率でDFを突破し、そのままゴールやアシストを記録する。パスを細かく繋いで攻めるチームにとってこのようなアタッカーは必要不可欠だ。
1月30日(土)に行われたFAカップ4回戦のリヴァプール戦後のインタビューでデ・ゼルビは「他のビッグクラブには、三笘の凄さに気づいてほしくないよ」とコメントしている。こうしたコメントが出るのは三笘の実力への信頼の証でもある。就任してからの約3か月の間にブライトンの中心選手になった三笘は、これからもデ・ゼルビを唸らせる活躍を見せてくれるだろう。
(ABEMA/プレミアリーグ)
(C)Aflo