トルコ大使「物資より義援金を」大地震の死者2万人超…適切な支援のあり方は
【映像】約70時間ぶりにガレキの山から見つかった赤ちゃん(救出の瞬間)
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 日本時間の6日午前、トルコで大地震が発生し、今も懸命な救出作業が続いている。現地では多くの建物が倒壊し、死者は隣国シリアと合わせ、2万1000人を超えた(※10日現在)。

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 各国から医療や救助チームが駆けつける中、日本の救助隊も現地に到着。懸命な救助活動に当たっている。一方で、駐日トルコ大使館は日本の支援に感謝を示しつつも、支援物資について「送らないでほしい」と発信。

 発生後72時間を超え、救助が急がれる中、今現地では何が必要なのか。ニュース番組「ABEMA Prime」では、災害支援の専門家とともに考えた。

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 病院はどれくらい機能しているのか。トルコに災害緊急支援チームを派遣しているNPO法人「ピースウィンズ・ジャパン」の医師、稲葉基高氏はこう話す。

「情報がまだ出てきてない状況だが、現地のチームから『今病院に入りました』とメッセージが来た。まだ混乱していて、『全然人が足らない』と言っていた。今は、とにかく目の前の人を助けるフェーズ。トルコも今はすごく寒い。77時間経って助かった方もいるが、奇跡に近いレベルだ」

 日本から支援物資を送りたい場合、何をしたらいいのだろうか。

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 稲葉氏は「お金をぶち込むのが一番いい」と話す。

「現地では必要なものが何なのか、刻々と変わる。物資は難しい。仕分けする作業も発生する。水やパン、温かいものがほしいニーズはあると思うが、送って着いた時にはもう別のものに変わっている。Amazonでポチッとやって、それがそのままピッと届くような状況ではない。だからこそ、現場のニーズに合わせてすぐに変えられるお金がいいと思う。東日本大震災の時も同じことが起きたが、いわゆるラストワンマイルを誰が届けるのか。それを届ける人がいないと届かない。それをやっているのが僕らだ」

 国内外問わず、支援はお金の方がいいのだろうか。

「もちろんフェーズによるし、物を送るタイミングもある。しばらく経って落ち着いたときに、千羽鶴を送ってくれたことが心のやすらぎになることはあると思う。でも今、パンと水がないときに千羽鶴が来ても困る」

 同じくNPO法人「ピースウィンズ・ジャパン」の広報・企業連携担当の新井子氏も「一日ではなく、数時間ごとにそこの場所にどんな人がいて、何が必要か変わってくる」と話す。

「そこに合わせてタイムリーに物を届けるのは難しい。特に海外では、その国の人が慣れ親しんでいる食べ物がある。私たちも物資支援を送るときに、なるべくその近隣の国で調達していた。距離が近ければ到着も速いし、カルチャーギャップも少ない」

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 お金は具体的にどのように使われるのか、見えにくい面がある。新井氏は「使い道をしっかり見て、考えて託してほしい」という。

「やはり寄付はお金を託すこと。まずは自分なりに調べたり考えたりすることがすごく大事だ。民間の団体も寄付の使い道をホームページに書いていることがある。私たちの団体も今回のトルコ地震の寄付としてお預かりしたお金は、それだけのために使う。ウクライナ支援もやっているが、完全にお財布が別なので、それには使わない。自分が共感するところに託してほしい」

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 一方で支援に対して「本当に届くのか?」「募金は余裕のある人がやるものではないか?」といったネガティブな声も寄せられている。

 稲葉氏は「今一言だけ言いたいのは、お金は必ず届いている。自分が寄付した団体のことをちゃんと見てほしい」と話す。

「モニタリングして、この団体はちゃんとやっているか、自分が託したお金がちゃんと届いているか見届けるまでは、ある意味寄付した人の責任もあると思う。だから寄付先を選ぶ行為が非常に重要だ」

(「ABEMA Prime」より)

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