「自分が犯罪者になった感覚」飲酒写真がSNSで波紋…停学&大学推薦取り消し騒動とその後の人生
【映像】ひろこさん(仮名・40代)が“東京の女子高生”として投稿した結果
この記事の写真をみる(9枚)

 たった1回のSNS投稿。その先に何が待っているか、考えたことはあるだろうか。

【映像】怖い!プロが明かす“裏アカ”特定の流れ(画像あり)

 Twitterには「ツイッターで嫁募集したら本当に嫁が来たので本日結婚した」「ツイートがきっかけで今の会社に就職しました!」といった投稿が寄せられる一方、逆に笑えない状況に陥るケースもある。

 その一つが、不適切動画の投稿だ。この2週間、立て続けに動画が炎上し、投稿者へは批判が集まり、ネットで名前や学校などが晒された。

「自分が犯罪者になった感覚」飲酒写真がSNSで波紋…停学&大学推薦取り消し騒動とその後の人生
拡大する
「自分が犯罪者になった感覚」飲酒写真がSNSで波紋…停学&大学推薦取り消し騒動とその後の人生
拡大する

 冷静になればダメだと分かるはずだが、たくやさん(仮名・20代)も過去のたった1回の投稿を後悔している1人だ。

 高校3年生の時、お酒を飲んでいた写真を友達によってSNSに投稿された、たくやさん。後先を考えず、画像の投稿を許可してしまったその後、学校に通報され、大問題になった。

「当時推薦で大学進学が決まっていた。推薦が取り消されて、高校の停学が確定すると言われた。後悔というか、自分のしたことのダメさを自覚した」

「自分が犯罪者になった感覚」飲酒写真がSNSで波紋…停学&大学推薦取り消し騒動とその後の人生
拡大する
「自分が犯罪者になった感覚」飲酒写真がSNSで波紋…停学&大学推薦取り消し騒動とその後の人生
拡大する

 ニュース番組「ABEMA Prime」に出演したたくやさんは、当時の流れをこう話す。

「卒業前もあって友達と一緒にお酒を飲んでいた。友達が『ちょっとお酒を咥えて写真撮ろうぜ』と言って、一瞬悪い予感がよぎったが、そこで別の友達が『いいんじゃね?』と言ってノリで撮影した。その後に『Twitterに投稿してもいい?』と聞かれて『まあいいんじゃね』と答えてしまった。フォロワーも多くないし、みんな身内みたいな感じだった。第三者に通報されてびっくりした。大騒動になるとは思っていなかった」

 飲酒が発覚し、高校に呼び出されたたくやさん。約8時間の“事情聴取”が2日続いた。

「当時は自分が本当に犯罪者になった感覚だった。卒業式で先生とすれ違っても目を合わすことも苦しくてできなかった。正直、エンターテイナー的なノリで生きている人は、投稿を断ることも難しい。付き合う人を変えるのは大事だと思う。本当の真の友達はダメなところを正してくれる関係だ。学校で付き合う友達を選ぶのは難しいかもしれないが、やったほうがいいと今は思う」

 SNSで炎上が相次いでいる現状をどう見ているのか。

「炎上した人が親と一緒に謝罪しに行った話を聞いて、僕と同じシチュエーションだった。その時の心境もすごくイメージできる。僕も親も先生も大号泣していた。『人生終わりだ』『僕はダメ人間だ』とすごく後悔した」

■ ポジティブ投稿なのに人生激変…匿名アカがバレて退職

「自分が犯罪者になった感覚」飲酒写真がSNSで波紋…停学&大学推薦取り消し騒動とその後の人生
拡大する

 一方で、まさかのポジティブ投稿によって、人生を変えてしまうケースもある。「48歳から本格的にTwitterを始めた」と話すきょんさん(50代)だ。

 社会人になる娘へのリアルな思いをつづったツイートが拡散されると、フォロワーも2日間で700人から2000人に増えた。そんな中、2週間後に自身の会社の人事から呼び出された。

「自分が犯罪者になった感覚」飲酒写真がSNSで波紋…停学&大学推薦取り消し騒動とその後の人生
拡大する
「自分が犯罪者になった感覚」飲酒写真がSNSで波紋…停学&大学推薦取り消し騒動とその後の人生
拡大する

 人事から「単刀直入に言いますが。Twitterをやっていますよね。紐づいているブログに会社に関する投稿が1つあったので、消してもらっていいですか」と聞かれたきょんさん。拡散によって、匿名のTwitterとブログがバレてしまったのだ。
 
 きょんさんは「ブログには家庭事情などを赤裸々につづった記事をたくさん書いていた。そのブログも全部読まれていたことが分かったので、どうしたらいいか分からなくて。気付いたら『(会社)辞めます』と言っていた」と話す。

 そもそも、なぜバレてしまったのか。

「今はイラストだが、大昔にFacebookで使っていたアイコンをTwitterで使っていた。顔も小さくて分からないし、何年も前のアイコンを覚えている人なんていないと思い込んでいた。でもツイートがバズってたことで、私の昔のアイコンを覚えていた人が『あれ?これ見たことあるな』と気づいた」

 会社からは「辞める必要がない」と言われたが、なぜ辞めてしまったのか。

「誰が見たかどうか、会社は教えてくれない。仕事をしていて『ひょっとしたらこの人かな』とか、そういう気持ちを抱えながら仕事をするのがかなりのストレスになった。働き方自体も考えていたので、辞める弾みになってしまった」

「自分が犯罪者になった感覚」飲酒写真がSNSで波紋…停学&大学推薦取り消し騒動とその後の人生
拡大する

 近畿大学情報学研究所所長の夏野剛氏は「小学校高学年や中学生のときに授業でデジタルタトゥーの話を教育の一環としてやったほうがいい」と指摘する。

「小学校高学年くらいからみんなスマートフォンを持ち始める。教育の過程で『これをしたら危ないよ』と教えたほうがいい。そのプラットフォームで消しても、どこかに残って拡散していると消えない。特に未成年をどう守るのか、世界的課題になっている」

(「ABEMA Prime」より)

【映像】たった一回のSNS投稿で人生激変した人の“その後”
【映像】たった一回のSNS投稿で人生激変した人の“その後”
【映像】ホームレスYouTuber「酷すぎて涙が出てくる」 “コンビニ置き去り”嫌がらせ動画に非難殺到

■Pick Up

【Z世代に聞いた】ティーンの日用品お買い物事情「家族で使うものは私が選ぶ」が半数以上 

この記事の写真をみる(9枚)