今季のプレミアリーグ優勝を占う一戦が行われる。
開幕から5連勝とロケットスタートを切ったアーセナルは、今シーズンを折り返した現在も勝ち点51でトップを快走している。一方で1試合消化が多いものの勝ち点3差で追いかけるマンチェスター・シティは、”怪物”アーリン・ハーランドや昨年のW杯で大活躍したフリアン・アルバレスなど強力な攻撃陣を擁し、圧倒的な破壊力で他クラブを蹴散らしている。
そんな両チームは、年明け以降は決して万全な状態であるとは言えない。しかしどちらもレベルの高い世界最高峰のフットボールをすることは間違いなく、日本時間2月16日に行われる試合では白熱した面白い試合を見ることができるだろう。今回はその中で特に活躍が期待される2選手を紹介する。
DF冨安健洋(アーセナル/日本代表)
サムライブルーで主力として活躍する冨安健洋は昨季、指揮官ミケル・アルテタにその守備力を買われてアーセナルに入団した。今シーズンは開幕序盤の怪我もありレギュラーの座をベン・ホワイトに奪われてしまっているが、最近のイングランド代表DFはパスミスが散見されるなど調子を落としている。
また今季好調なフランス代表DFウィリアム・サリバも直近の試合においては空中戦で散々やられており、アーセナルには空中戦勝率がリーグワーストという不吉なデータもある。アーセナルは直近の2試合でセットプレーから失点を喫しており、今節の対戦相手であるシティは直近のアストン・ヴィラ戦でコーナーキックからネットを揺らしている。こうした不安要素を踏まえると、今季のリーグタイトルの行方を占う”ビッグマッチ”で空中戦に強い日本代表DFが起用される可能性もあるだろう。
実際に冨安は昨年10月に行われた強豪リヴァプールとの試合で、モハメド・サラー対策として本職を差し置き左サイドバックで出場している。ホワイトの代わりに出場すればプレミアリーグでも屈指のドリブラーであるグリーリッシュと対峙することが予想されるが、彼を封じる日本代表DFの活躍に期待したい。
FWアーリング・ハーランド(マンチェスター・シティ/ノルウェー代表)
今シーズンからシティに加入したハーランドは、現在リーグ戦で25ゴールを決めており得点王争いで独走状態だ。この数字は、昨季の得点王であるモハメド・サラー(リヴァプール)やソン・フンミン(トッテナム)の23ゴールを既に超える驚異的なものだ。
中でも”世界最高のチャンスメイカーであるケヴィン・デ・ブライネとの連係は絶妙で、ベルギー代表MFのパスからの得点は7ゴールを数える。直近のアーセナルの守備陣はフィジカルの強いFW相手に苦戦を強いられており、”怪物FW”持ち前の圧倒的なフィジカルや驚異的なスピードによる裏抜けを活かしたゴールを期待したい。
至高の舞台で躍動する最高のスカッドたち
以上2選手を紹介したが、両クラブには数えきれないほど優秀な選手がそろっていることを忘れてはならない。加えて近年両クラブは監督や選手の行き来が多く、オレクサンドル・ジンチェンコは昨季までシティ所属であり、先日行われたFAカップと同様に左サイドバックでの出場が予想される。直近の試合で1ゴール1アシストと現在絶好調なリヤド・マフレズとのマッチアップが予想されるが、ウクライナ代表DFがどのように対峙していくのかも見どころの一つだ。
今季リーグでは初対決となる両クラブだが、マンチェスター・シティからすると4月に残されている試合と合わせて2勝すれば、得失点差から自力で首位に立つことできるため、まずは何としてもこの試合を勝利で飾りたい。一方のアーセナルもこの試合に勝てば19季ぶりの優勝に近づくため落とせない一戦である。どちらにとっても勝てば優勝へと大きな一歩となる天王山。白熱した試合に期待したいものである。
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