将棋の棋王戦コナミグループ杯五番勝負は2月18日、渡辺明棋王(名人、38)と挑戦者の藤井聡太竜王(王位、叡王、王将、棋聖、20)が午前9時から第2局の対局を開始した。開幕局は藤井竜王が角換わりの一局で先勝。本局で連勝を飾り初奪取と最年少六冠獲得に王手をかけるか、10連覇中の渡辺棋王が本局で追いつくか。
第2局の舞台は、石川県金沢市の「北國新聞会館」。11連覇に挑む渡辺棋王は、同会館での対局は11度目。金沢には「1年に1回以上は訪れている」といい、勝手知ったる対局場であることはもちろん、過去10戦で8勝を飾っている”相性”の良い場所とも言える。黒星発進となった今期の五番勝負。第2局を前に、「第1局は良いところが無かったが、どれくらいなら勝機があるのかは考えてきた。あとは実戦にいってどれだけ持ちこたえられるか。自分自身にもチャレンジするような感じでやっていきたい」と本局への意気込みを語っていた。
一方、藤井竜王は同時並行で防衛戦に臨む王将戦七番勝負第3局(1月28・29日、金沢東急ホテル)でも同市を訪れており、2023年で2度目、わずか3週間での再訪に「重なる時は重なりますね」と笑った。開幕局を先勝で飾り迎えた本局。前日インタビューでは、「五番勝負だと佳境に近いところになるので、集中して良い内容になるように頑張りたい」と静かに闘志を燃やしていた。
第1局は先手番の藤井竜王が中盤からペースを握り、そのまま逆転を許さない快勝で、初の棋王のタイトルに一歩前進。五番勝負というスピード決着でもあり、11連覇を目指す渡辺棋王としては、負ければカド番という第2局は絶対に落とせない。研究の深さは、棋界でも屈指だけに「藤井対策」として、どんな作戦を持ってくるか。
本局の持ち時間は各4時間で、先手は渡辺棋王。ABEMAではこの対局を終了まで生放送する。
(ABEMA/将棋チャンネルより)