日本代表FW三笘薫を擁するブライトンは、今夜フルアムと顔を合わせる。絶好調の日本代表FWは直近のクリスタル・パレスとのM23ダービーでノーゴールに終わり、公式戦の連続ゴールが3で途切れてしまったが、今節こそ1シーズンのプレミアリーグでの日本人最多得点記録に並ぶ今季6ゴール目を決めることはできるのだろうか。
【映像】「三笘薫はファンタスティックプレイヤー」指揮官が称賛する三笘のプレー
対戦相手のフルアムは2013-14シーズンまで13季連続でプレミアリーグに所属していたものの、近年は2部チャンピオンシップとの行ったり来たりを繰り返すヨーヨークラブとなってしまっている。しかし、名将マルコ・シウバが率いる現チームは、彼の下で統率された練度の高いチームとなっており、昇格組ながら自陣に引くのではなく、前からプレッシャーを掛ける積極的なフットボールを展開している。
その結果、現在はブライトンに次ぐ7位と好順位につけており、2試合消化が多いものの6位のブライトンと勝ち点で並んでいる。そのためこの試合の結果次第では順位が入れ替わる可能性もあり、両クラブにとっても負けられない一戦だ。
そんな両クラブのプレミアリーグでの対戦成績は、ブライトンから見て3分2敗と、三笘の所属クラブはフルアム相手にトップリーグで1勝もすることができていない。特にグレアム・ポッター前政権時の相性は悪く、3試合で1ゴールしか奪うことができなかった。チャンピオンシップ時代は相性が良かったチームなだけに、指揮官が代わったこのタイミングでこの悪い流れをストップしたい。
三笘に立ちはだかる相手は?スタミナ切れを狙いたい
フルアムの守備陣はほとんど固定されており、オランダ代表経験もあるケニー・テテが三笘に立ちはだかることになるだろう。テテは身体能力が高く強靭なフィジカルを持っており、リヨン(フランス)時代には世界屈指のドリブラー・ネイマールを完封したこともある経験豊富な選手だ。対人の守備では粘り強さを持ち味としており、三笘にとっては厄介な相手となるだろう。しかし現在の三笘のコンディションであれば全勝とまではいかなくとも十分に勝てる相手である。何度もドリブルを挑んでオランダ人DFのスタミナ切れを狙い、持ち前のスピードとキレで一気に抜き去りたい。
他にも可能性は低いが今年1月にアーセナルから獲得したポルトガル代表DFセドリック・ソアレスも右サイドバックとして出場する可能性がある。しかしテテに比べて対人能力に劣るため三笘にとっては戦いやすい相手となるだろう。
いずれの選択肢が採られるにせよ、フルアムは自陣深く出ひきこもって守備をすることはなく、前からプレスをかけてくることが予想される。そうなれば背後に広大なスペースができるため、三笘が持ち味とする驚異的な加速からの高速カウンターがハマりやすい試合展開となる可能性がある。日本代表戦士の果敢な挑戦と快足に期待したい。
“愛弟子”対決も注目 勝敗次第で順位が入れ替わる重要な一戦
前述したようにブライトンとフルアムは今季ともに好調で、熱戦が予想される。お互いに来季の欧州カップ戦出場へ向けて準備は万全であるため白熱した展開は必至だ。さらにシャフタール・ドネツク(ウクライナ)時代に現ブライトン指揮官ロベルト・デ・ゼルビの愛弟子だったイスラエル代表FWマノル・ソロモンは、直近のノッティンガム・フォレスト戦でプレミア初ゴールを記録しており、恩師との対戦を前に仕上がってきている。ソロモンの主戦場は三笘と同じく左サイドであり、昨季デ・ゼルビの下で左ウイングとして躍動していた男にも注目だ。
一方、現デ・ゼルビの左ウイングである三笘は先日のクリスタル・パレス戦で連続ゴールは途切れてしまったものの、イタリア人指揮官から「ファンタスティックプレイヤー」と褒め称えられている。熱い好ゲームが予想されるなか、三笘はどんな活躍を見せてくれるのだろうか。ぜひとも監督の期待に応えてチームを勝利に導いてほしいものである。
(ABEMA/プレミアリーグ)