「もうやめて」と怯える無抵抗の相手にパンチやヒジを連打し、完膚なきまでに心を折ったロシア人美女ファイター。無慈悲に淡々と殴り続けるスタイルに「女ハリトーノフ」「アサシン」など視聴者に戦慄が走り、実況席もその冷酷なファイトスタイルに「怖い、危ない」と言葉を失う一幕があった。
2月17日にタイで開催されたONE Championship「ONE Friday Fights 5」。アレクサンドラ・サビチェバ (ロシア)とゼバ・バーノ(インド)の戦いは1ラウンド、サビチェバがバーノにパウンドからのパンチ、ヒジの連打でTKO勝ち。序盤から相手に何もさせず一方的に殴り倒したサビチェバの冷酷なファイトスタイルにも注目が集まった。
大道塾“空道”をベースに持つサビチェバと、インドのローカル大会で6連勝を飾り、ONEとの契約を勝ち取ったバーノ。バーノはデビュー戦で強豪“ワンダーガール”ことナット・ジャルーンサックにKOされ、巻き返しを図る2戦目となる。
試合は届く距離の差以上に“打撃力の格差”が大きく、終始一方的な内容となった。遠距離からサビチェバの空手仕込みのパンチや前蹴り、さらにはハイを見せてからのバックブローなどやりたい放題。
さらにサビチェバは、たまらず組みにいったバーノを引き倒してマウントポジションを取ると、突き刺すようなパンチやヒジの連打で淡々と殴り続ける。一方、無抵抗のバーノは手をバタつかせるだけでディフェンスとは程遠い状況。それでもサビチェバは容赦なくヒジ、ヒジ、ヒジ…さらにパンチの雨を浴びせると、放送席からは「怖い、危ない」と驚きの声が漏れた。
なんとか体勢を起こしたバーノだが、すでに心は完全に折れ、亀の体勢。何とか相手の腕を掴んで「もうやめて」と目で訴えるように必死の防御。サビチェバはすがるように掴むバーノの腕を固定し、防御の隙間を縫うようにパンチを叩き込むと、レフェリーが間に割って入って試合を止めた。
サビチェバの一方的な打撃、さらに無慈悲に淡々と攻撃を完遂する彼女の様子にABEMA視聴者からは「アサシンだな」「マウントからのヒジでボッコボコ」。さらに、かつてPRIDEのリングで鉄槌処刑を敢行したセルゲイ・ハリトーノフを彷彿とさせる残酷性を感じたか「ハリトーノフみたいだ…」「女ハリトーノフ」といった声も聞かれた。
そんな言葉どおり圧勝にもニコリともせずクールな姿勢を貫いたサビチェバ。しかし、試合後にはリング四方や試合を裁いたレフェリーに深々とお辞儀。強いだけではない空手家らしい厳格な一面と真摯な人間性も見せた。
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