アニメ「リコリス・リコイル」(リコリコ)は、2022年7月から9月に放送された全13話のアニメ作品。制服を着たかわいい女の子が銃で戦う姿が話題となり、ミステリアスなストーリー展開も人気を博しました。2023年2月11日には新作の制作決定が発表されています。
この記事では、アニメ「リコリス・リコイル」に登場する井ノ上たきな(いのうえ たきな)について解説します。たきなは主人公・錦木千束(にしきぎ ちさと)と組む相棒で、物語が進むに連れて徐々に変化するたきなの表情は作品の見どころのひとつです。誕生日や年齢、声優のほか、面白いエピソード、印象的なセリフなども紹介します。
目次
- アニメ「リコリス・リコイル」(リコリコ)とは
- アニメ「リコリス・リコイル」井ノ上たきなの基本情報!性格や声優などを紹介
- かわいいだけじゃない!井ノ上たきなは射撃センス抜群のセカンドリコリス
- 井ノ上たきなと錦木千束の関係は?たきなを変えたのは千束だった!?
- アニメ「リコリス・リコイル」井ノ上たきなの心に残るセリフ
- アニメ「リコリス・リコイル」井ノ上たきなのまとめ
アニメ「リコリス・リコイル」(リコリコ)とは
犯罪のない平和な日本。それを支えていたのは、秘密組織「DA(Direct Attack)」とそのエージェントである「リコリス」と呼ばれる少女たちでした。DAで戦闘技術を仕込まれた孤児はリコリスとなり、都会の迷彩服である“制服”でカモフラージュしながら街の治安を守ります。
物語は、DA本部所属だった井ノ上たきなが、ある事件での対応を咎められ喫茶「リコリコ」に転属になるところから始まります。喫茶「リコリコ」で、歴代最強のリコリスと称される錦木千束とバディを組むことになったたきなは当初、功績を上げて本部に戻ろうと考えていました。しかし予想外の行動ばかり取る千束に振り回されるうちに、たきなの気持ちは徐々に変化していきます。
アニメ「リコリス・リコイル」は原作・Spider Lily、ストーリー原案・アサウラ氏、監督・足立慎吾氏で、A-1 Pictures制作のアニメ作品です。漫画や小説を原作としないオリジナルアニメで、ノベライズとコミカライズも発売されています。
アニメ「リコリス・リコイル」井ノ上たきなの基本情報!性格や声優などを紹介
井ノ上たきなは、黒いストレートヘアが特徴の美少女ですが、自分の外見には無頓着で、基本的にいつもセカンドリコリスの紺色の制服を着ています。喫茶「リコリコ」で接客をするときは、紙をツインテールにして、青い和服を身に着けます。
井ノ上たきなの基本情報【プロフィール】
■氏名 井ノ上たきな
■誕生日 8月2日
■年齢 16歳
■血液型 A型
■身長 160cm
真面目な性格のたきなは、つねに合理的で無駄を嫌います。物語開始時の前年に京都からDA本部に転属してきたエリートで、DAでは千束と因縁のある優秀なファーストリコリス・春川フキ(はるかわ フキ)のバディとして活動していました。
たきなはDA本部に所属していたころ、DAの任務で銃取引の現場へ出動。標的を生け捕りにしたい本部からの待機命令を無視して、人質となった仲間の命を助けるために発砲しました。その命令無視を理由に喫茶「リコリコ」に転属。事実上の左遷となります。
初期のたきなは、リコリスとしての任務を全うすることだけを考えて生きてきたため、それ以外のことに興味がありませんでした。喫茶「リコリコ」へ配属となった当初も、成果を上げてDA本部に戻ることしか考えていませんでしたが、千束とバディを組むようになり、徐々に変化が生じます。
井ノ上たきなの基本情報【声優】
たきなの声を演じるのは、若山詩音(わかやま しおん)さんです。過去に出演した主な作品には「さよなら私のクラマー」の越前佐和役、「ハコヅメ〜交番女子の逆襲〜」川合麻依役などがあります。
3歳から子役として活動していた経歴があり、現在も劇団ひまわりに所属。「空の青さを知る人よ」では、ヒロイン・相生あおい役で長編アニメへの初出演ながら主役に抜擢されています。
かわいいだけじゃない!井ノ上たきなは射撃センス抜群のセカンドリコリス
リコリスには、「ファースト」「セカンド」「サード」といったランクがあります。千束やフキは一番上のファーストリコリスで、たきなはそれに次ぐセカンドリコリスです。とはいえ、たきなの射撃の腕前は優秀で、射撃訓練ではいつも全弾ど真ん中に命中。第6話で真島(まじま)に千束が追い詰められたときも、たきなは遠距離から真島が持っていた銃を撃ち落とし、真島の部下たちも片っ端から倒しました。
第3話では千束と組んだDA本部で模擬戦を行い、あいだに千束を挟んだ立ち位置からフキを仕留めたり、第4話でオンラインのシューティングゲームで対決したときもフキに勝ったりと、銃を用いた戦闘ではファーストリコリス並みの実力を備えています。さらに第10話では、牢の格子越しに手を伸ばしてきた真島の依頼主の巨漢を押さえつけるなど、体術もかなり使えるようです。
天然なところもかわいい!?たきなの「ウ○コパフェ」エピソード
真面目過ぎて、逆に常識外れになるところもたきなの魅力のひとつ。第8話では、そんなたきなのおもしろエピソードが描かれています。
喫茶「リコリコ」の経営状態が悪いと知ったたきなは、経理担当に立候補。街の人を助ける仕事に精を出す一方で、自らカフェの新メニューも考案します。たきなが考えたパフェは見た目が独特で、パフェをかわいい店員が運ぶ姿が客にウケて「見た目はすごいけどおいしい!」「笑顔でウ○コ持ってて草」などとSNSで大バズリ。それを知らないたきなはお客さんが増えて喜びますが、偶然Twitterの投稿を見て「そのパフェもうやめます」とヘコんだ顔を見せました。ちなみに、そのパフェは「ホットチョコパフェ 1,200円」として「リコリス・リコイル」公式ホームページの「喫茶リコリコ」のMENUに並んでいます。
井ノ上たきなと錦木千束の関係は?たきなを変えたのは千束だった!?
喫茶「リコリコ」に配属されたたきなのバディとなったのは、歴代最強のリコリスと呼ばれる千束でした。たきなは著書、DAに戻りたくて焦っていましたが、第3話で元バディのフキにはすでに乙女サクラ(おとめ サクラ)が後任で着いていることを知り、自分の居場所がなくなったとショックを受けます。
そのとき千束はたきなに「自分で決めたことでしょ? それが一番大事」と銃取引事件でのたきなの判断を認める言葉をかけます。さらに千束は「居場所はある」「まだ途中だよ。チャンスは必ずくる。その時したいことを選べばいい」と、喫茶「リコリコ」を居場所にすることをすすめました。それをきっかけにたきなは少しずつ喫茶「リコリコ」に馴染みはじめ、常連とのボードゲーム大会にも参加するようになります。第4話では千束と街に出かけて今まで興味がなかったものに目を向け、笑顔も見せるようになりました。
命令に従うよりも自分のやりたいことを優先し、上官にも平気で食ってかかる千束にたきなは驚きますが、次第に影響され、千束と一緒にいたいと思うようになります。そして千束が人工心臓で余命がわずかだと知ったたきなは、第11話でフキに「この任務を降りれば、もうDAには戻れんぞ」と言われながらも、命令を無視して千束の命を救うことを選択するのです。
たきはなじゃんけんが弱い?千束との家事分担じゃんけんの真相とは
リコリスが街中で襲撃される事件が続き、第6話では千束を心配したたきなが家に押しかけます。しばらく同居するにあたって、家事の分担をじゃんけんできめることに。その結果、21回連続でたきなが負けて、すべての家事をやる羽目になります。
実は、特別たきながじゃんけんに弱いわけではありません。千束は、相手の筋肉のわずかな動きで次の動作を予測でき、任務においてはその能力を使って相手の銃弾を避けています。じゃんけんのときにもその能力を応用し「最初はグー」の状態から相手の動きを先読みしているために、千束は絶対に負けない手を出せるというのが、この一件の真相でした。
たきなと千束がお互いにパンツを…?
第4話では、たきなと千束がお互いにパンツを見せることになったエピソードも描かれました。
千束は、ふとした時に見えたたきなのパンツが、男物のトランクスだったことに驚きます。おしゃれに無頓着なたきなは、千束に「なにこれ?」と聞かれて「これが指定なのでは?」と逆に聞き返します。たきなは制服と下着についてのミカからの指示を勘違いしていましたが、「通気性も良くて動きやすい」とトランクスを気に入っていました。
見かねた千束は、たきなを買い物に連れ出します。しかし、どんな下着が正解なのかわからないたきなは、下着ショップの試着室に千束を連れ込み「千束のを見せてください」と要求します。千束は恥ずかしがりながらもパンツを見せ、それを真顔でガン見。この2人のやり取りがおもしろいと視聴者の間で評判になりました。
アニメ「リコリス・リコイル」井ノ上たきなの心に残るセリフ
たきなのセリフには、心に残る名言が数多くあります。
・「あなたはDAに必要とされてるからいいですよね!」「私には! 私の居場所は……もうここにはない」(第3話)
司令官に復帰を直訴してもあっさり却下され、DAに自分の居場所がなくなったことを知ってショックを受けたときの言葉です。リコリスとしてしか生きる術を知らなかったたきなの焦りと辛さが伝わってきます。
・「パンツって見せるものじゃなくないですか?」(第4話)
トランクスは人に見せられないからパンツを買おうと力説する千束に、たきながぶつけた素朴な疑問です。「いざってときどうすんのよ?」と答えた千束ですが、さらに「いざってどんなときです?」と返されて千束は赤面する羽目になりました。
・「断ろうと思ってました」「でも私、DAに戻ります。千束が生きる可能性が、少しでもあるなら……」(第9話)
たきなは、フキにDAからの復帰の辞令を出されますが、余命2ヶ月の千束と一緒にいるために断ろうと思っていました。しかし、DAの作戦に参加することで千束の心臓のことがわかるチャンスがあると知り、DAの作戦に参加します。DA復帰を何より望んでいたころのたきなとは、考え方が大きく変わっていることがわかります。
・「私は殺しすぎて、ここを一度クビになってまして。割と外の暮らしも楽しかったんで、またクビになるのもいいかなーっと思って」(第10話)
投獄中の真島の依頼人から情報を聞き出すために、たきなが脅しをかけた言葉です。クールなたきながかっこいい一方で、喫茶「リコリコ」での日々を楽しんでいたということが伝わります。
・「心臓が逃げる!」(第12話)
千束を救える人工心臓を、自分の胸に入れたと言う吉松シンジ(よしまつ しんじ)。その彼が立ち去るときに、必死に発砲を繰り返しながらたきなが叫ぶ言葉です。つねに冷静なたきなが、作中で最大級に感情を露わにするシーンです。
・「いま、千束を救えるのは私で、サクラを救えるのはあなたです。私達で決めましょう」(第13話)
サクラが撃たれ、一刻も早くエレベーターで降りて治療を受けさせねばならない場面で、上階の真島と千束のもとへ行くか迷うフキにたきながかけた言葉です。組織からの命令が絶対であったリコリスで、命令無視により左遷された過去を持つたきなと、それを責めていたフキが、自分たちで行動を決める姿は彼女たちの成長を感じさせます。
アニメ「リコリス・リコイル」井ノ上たきなのまとめ
井ノ上たきなは、錦木千束とバディを組むアニメ「リコリス・リコイル」における主要キャラの1人です。たきなはリコリスとしての生き方しか知らず、当初は無表情で感情の起伏もあまりなかったのですが、喫茶「リコリコ」に配属されたことで徐々に笑顔を見せるようになります。クールだったたきながリコリコで徐々に成長し、千束の命を救うために必死になる姿はアニメ「リコリス・リコイル」の見どころのひとつ。配信などでじっくり見返してみてはいかがでしょうか。
(C) Spider Lily/アニプレックス・ABCアニメーション・BS11