ジョバンニ・シメオネ

 ナポリのアルゼンチン代表FWジョバンニ・シメオネが、21日に行われるチャンピオンズリーグ(CL)・ラウンド16ファーストレグのフランクフルト戦に向けて胸中を明かした。20日、イタリア紙『ガゼッタ・デロ・スポルト』が伝えている。

 セリエAで首位を独走し、CL・グループAでも昨季ファイナリストのリヴァプールや“名門”アヤックスを抑えて首位通過したナポリ。ルチアーノ・スパレッティ監督の下、クラブ史に残るシーズンを過ごしている同クラブは、CL・ラウンド16でフランクフルトと対戦する。

 CLの大会ロゴのタトゥーを自身の腕に刻んでいるジョバンニ・シメオネ。憧憬の舞台にたった今、同選手は「アルゼンチンに住んでいた頃は、時差の関係で午後から観戦するのが精一杯だった。最高のコンペティションだから、インタビューも見ていたよ」と懐古。続けて「最初に思い浮かぶのは、2007年にミランが優勝した大会。それ以来、僕はずっとチャンピオンズリーグに夢中だ。だから、(この大会で)主人公になることは夢のようなこと」と胸中を明かした。

 またジョバンニ・シメオネは、実父のディエゴ・シメオネ氏にも言及。“闘将”から多くのことを学んだと語った同選手は「父は野心を教えてくれた。僕がフットボールの道を選んだのは、父のためではなく、自分自身の夢だったから」としつつ、「父の背中を見て、『なぜ、トレーニングをしたいのか?』と自問自答したことがある。するとね、答えは自ずと出た。『だって、そこに辿り着きたいから』…どんどんモチベーションが湧いてきたよ。僕は、自分が実現できるとは思ってもいなかった夢を追いかけていたけど、父が示してくれたように、いつも一生懸命に努力することを心がけた」と思いを巡らせている。

 現役時代にラ・リーガやセリエAのタイトルを獲得し、指導者としてもヨーロッパリーグを制覇するなど多くの栄冠を勝ち取ってきたディエゴ・シメオネ氏が、唯一手にすることが叶っていないのがビッグイヤー。“闘将”の背中を見て育ってきたジョバンニ・シメオネは、この夢の舞台で偉大な父を追い越すことができるのだろうか。