ナポリ

 チャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント1回戦・ファーストレグが21日に行われ、MF鎌田大地、DF長谷部誠が対戦するフランクフルトとナポリが対戦した。鎌田はボランチで先発フル出場し、ベンチスタートの長谷部には出番がなかった。

 トッテナムらと同居した混戦のグループステージを、2位で突破したフランクフルト。ホームで迎えるCL決勝トーナメント第1戦の舞台には、ランダル・コロ・ムアニやマリオ・ゲッツェらに加え、鎌田大地がボランチで先発起用された。対するナポリは、グループステージでリヴァプールを倒し首位通過を実現。セリエA7連勝中と絶好調のチームを牽引する、ヴィクター・オシムヘンやフヴィチャ・クヴァラツヘリアらが先発した。

 試合は序盤、ホームのフランクフルトが押し込む展開に。5分、イェスパー・リンドストロムの突破から鎌田がゴールを狙うと、こぼれ球からコロ・ムアニが反転しフィニッシュに至るも、これは枠を捉えられず。その後は、セリエAで圧倒的な強さを見せるナポリが徐々にペースを握り始めると、19分にはクヴァラツヘリアがボレーを放つも、これはGKケヴィン・トラップに阻まれる。

 すると迎えた34分、裏へ抜け出したイルビング・ロサノのシュートがポストに直撃すると、そのこぼれ球の競り合いでオシムヘンが倒され、ナポリがPKを獲得。しかしクヴァラツヘリアのキックは、トラップに完璧な読みで弾き出されてしまう。それでも続く40分には、自からカウンターを発動すると、右サイドを抜け出したロサノがグラウンダーの正確なクロスを送る。これにゴール前のオシムヘンが合わせ、敵地で均衡を破って1点リードで前半を終える。

 後半もゲームの主導権を握ったのはナポリ。56分にはプレッシングでボールを奪うと、ロサノのラストパスからクヴァラツヘリアが決定機を迎えるも、トラップのセーブにあい仕留めきれない。すると58分、苦しい展開が続くフランクフルトにアクシデント。コロ・ムアニがドリブルで仕掛けると、止めに入ったアンドレ・ザンボ・アンギサを足裏で踏んでしまい、主審は迷わずレッドカードを提示し一発退場を命じた。

 これで数的優位となったナポリは65分、クヴァラツヘリアが左からカットインすると、ボックス内でリターンを受けてヒールキック。この落としに走り込んだジョバンニ・ディ・ロレンツォが左足でサイドネットに流し込み、華麗な崩しでリードを広げる追加点を奪った。

 その後はナポリがボールを握り、リスクをかけない試合運びで時計の針を進める。1人少ないフランクフルトは81分、速攻から前を向いた鎌田が右サイドに展開し、リターンパスを受けて自らフィニッシュまで持ち込むも、これはGKアレックス・メレトに正面でキャッチされる。

 試合はこのまま終了。立ち上がりを除けば終始ナポリが主導権を握った一戦は、そのナポリが敵地で大きなアドバンテージを得て、ホームでのセカンドレグに繋げることとなった。

 準々決勝進出をかけたセカンドレグは、3月15日にナポリの本拠地で行われる。なお、フランクフルトは退場となったコロ・ムアニを第2戦で出場停止で欠くこととなる。

【スコア】
フランクフルト 0-2 ナポリ

【得点者】
0-1 40分 ヴィクター・オシムヘン(ナポリ)
0-2 65分 ジョバンニ・ディ・ロレンツォ(ナポリ)