ラ・リーガ第23節が25日に行われ、レアル・マドリードとアトレティコ・マドリードが対戦した。
今季3度目となるマドリード・ダービーの幕が上がる。昨年9月に行われた第6節ではレアル・マドリードが敵地で2-1と白星を飾っていた。1月に行われたコパ・デル・レイ(スペイン国王杯)準々決勝は延長戦にまでもつれ込む“死闘”となったものの、最終的にはレアル・マドリードが3-1でまたも勝利。レアル・マドリードが勝負強さを見せていた。
現在、レアル・マドリードはラ・リーガ2連勝中。21日に行われたチャンピオンズリーグ(CL)・決勝トーナメント1回戦(ラウンド16)ファーストレグのリヴァプール戦では前半こそ劣勢を強いられながら、終わってみれば5-2と敵地で大勝を飾り、“マドリディスモ”を存分に見せつける結果となっていた。一方、アトレティコ・マドリードも現在ラ・リーガ4戦負けなしと好調とキープ。うち3試合が“ウノゼロ”の勝利となっており、ディエゴ・シメオネ監督が築き上げた“チョリスモ”が復活している。
レアル・マドリードは前述のリヴァプール戦からスターティングメンバーを4名変更。トニ・クロース、マルコ・アセンシオらが先発に復帰した。一方、アトレティコ・マドリードは前節のアスレティック・ビルバオ戦から3名を入れ替え。アントワーヌ・グリーズマンやコケがスタメン入りし、マルコス・ジョレンテは古巣との一戦に臨む。
試合は一進一退の攻防戦に。9分にはレアル・マドリード。右サイド開いた位置でボールを受けたダニエル・カルバハルが中央へ繋ぐと、ペナルティエリア手前からアセンシオが左足で強烈なミドルシュート。この一撃はGKヤン・オブラクに弾き出された。対するアトレティコ・マドリードは22分、左サイドでルーズボールを拾ったヤニック・カラスコがカットインから右足を振り抜くも、今度はGKティボー・クルトワがビッグセーブを見せた。
その後は両チーム決め手を欠き、前半はこのままスコアレスで終了。後半に入ると徐々に両チームチャンスの数を増やしていく。 レアル・マドリードは立ち上がりにヴィニシウス・ジュニオールが左サイドを切り裂いたものの、折り返しはわずかにカリム・ベンゼマに合わず。アトレティコ・マドリードは61分、カラスコの折り返しからグリーズマンが左足を振ったが、シュートはわずかにゴール右へと外れた。
64分にはアトレティコ・マドリードにアクシデント。後半頭からピッチに立っていたアンヘル・コレアがアントニオ・リュディガーに対して右肘を振ってしまい、レッドカードが提示される。アトレティコ・マドリードは今季のダービー全3試合で退場者を出し、残りの30分弱を10人で戦うこととなってしまった。
試合の均衡が破れたのは78分。アトレティコ・マドリードは敵陣中央のやや左寄りでフリーキックを獲得。キッカーを務めたグリーズマンが左足で正確なボールを放り込むと、ペナルティエリア内で競り勝ったホセ・マリア・ヒメネスがヘディングシュートを叩き込む。数的不利の戦いを強いられているアトレティコ・マドリードがセットプレーで先手を取った。
ホームで先制を許したレアル・マドリードだったが、85分にはセットプレーで“お返し”。ルカ・モドリッチの蹴った左コーナーキックに途中出場のアルバロ・ロドリゲスが頭で合わせる。カスティージャ(Bチーム)所属ながら前節のオサスナ戦でデビューを果たし、アシストも記録していた“新星”が、ラ・リーガデビューから2試合目のダービーで貴重な同点弾を記録した。
試合はこのままタイムアップ。白熱のマドリード・ダービーはドローで終了した。レアル・マドリードは本拠地『サンティアゴ・ベルナベウ』で白星を飾ることができず。首位との勝ち点差は「7」となったが、今節のバルセロナの結果次第では「10」まで広がる可能性がある。一方、アトレティコ・マドリードは同じ街の宿敵相手に3連敗こそ避けたものの、5位ベティスとの勝ち点差が「2」まで縮まっている。
この後、レアル・マドリードは3月2日にコパ・デル・レイ準決勝ファーストレグのバルセロナ戦が予定されている。次節は“エル・クラシコ”を終えた後、同5日に敵地で開催されるベティス戦だ。一方、アトレティコ・マドリードは4日に次節のラ・リーガでセビージャをホームに迎える。
【スコア】
レアル・マドリード 1-1 アトレティコ・マドリード
【得点者】
0-1 78分 ホセ・マリア・ヒメネス(アトレティコ・マドリード)
1-1 85分 アルバロ・ロドリゲス(レアル・マドリード)