ユルゲン・クリンスマン氏

 韓国サッカー協会(KFA)は27日、同国代表の新監督にドイツ人のユルゲン・クリンスマン氏が就任したことを発表した。

 契約期間は3月からFIFAワールドカップ2026終了までの約3年5カ月。年棒は両者の合意によって明かされていない。コーチについては、近日中に来なわれるKFAとクリンスマン新監督との協議によって確定する見通し。なお、在任期間中は韓国に居住することが契約条件となっているという。

 クリンスマン新監督は来週中に韓国に入国し、同国代表チームの監督としての本格的な活動を開始する予定だという。なお、新体制での初陣は来月24日に蔚山で開催されるコロンビア代表との国際親善試合となる。

 ポルトガル人のパウロ・ベント前監督のもと、FIFAワールドカップカタール2022に臨んだ韓国代表。ポルトガル代表、ウルグアイ代表、ガーナ代表と同居したグループHを勝ち点「4」の2位で通過し、2010年の南アフリカ大会以来となる決勝トーナメント進出を決めた。しかし、迎えた決勝トーナメント1回戦(ラウンド16)ではブラジル代表に1-4で敗北。大会終了後の昨年12月13日にベント前監督の退任が発表されていた。

 クリンスマン新監督はドイツ出身の現在58歳。現役時代はFWとしてシュトゥットガルトバイエルン、インテル、トッテナムなどでプレー。1987年にデビューを飾ったドイツ代表では公式戦通算108試合に出場し47ゴール24アシストを記録した。FIFAワールドカップには3度出場し1990年のイタリア大会では優勝に貢献。また、EUROにも3度出場し、1996年大会では主将として優勝を経験した。

 2004年の現役引退後は指導者に転身し、同年7月からの約2年間はドイツ代表監督を務め、自国開催のFIFAワールドカップ2006ではチームを3位に導いた。その後はバイエルンやアメリカ代表、ヘルタ・ベルリンでの監督を歴任。FIFAワールドカップブラジル2014ではアメリカ代表をベスト16進出に導いた。

 韓国代表を率いることとなったクリンスマン新監督は、KFAの公式サイトを通じて次のようなコメントを発表している。

「韓国代表の監督に就任したことをとても嬉しく、光栄に思う。韓国代表が長い期間にわたって絶えず発展し、成果を出していることをよく知っている。フース・ヒディンク元監督をはじめ、パウロ・ベント前監督に至るまで、歴代の韓国代表を指揮した偉大な監督たちの後を継ぐことを光栄に思う。アジアカップと2026年のワールドカップで成功するために最善を尽くす」