上野動物園初となる自然交配で生まれたパンダ「シャンシャン」。大勢の人に見送られて中国へ向かうまでの成長記録を振り返る。
2017年6月12日、上野動物園初の自然交配で生まれたシャンシャン。生まれたばかりの時は体長約14センチ、体重は150グラムほどしかなかった。
3カ月が過ぎたころ、4本足で短い距離を歩く姿や、つかまり立ちができるように。生後約4カ月には、次々と歯が生えてきていることが確認されるなど、順調に成長の様子を見せ、母であるシンシンも子育てに奮闘した。
好奇心旺盛で一番高い木に登って転げ落ちたりするなど、その愛らしい動きが多くの人たちを魅了する中、同年12月に一般客へのお披露目が開始。約46倍の抽選を勝ち抜いた観覧者の視線を集めた。このとき、なかなか隣の部屋にやってこないシャンシャンに業を煮やしたのか、シンシンが頭を咥えて引っ張っていく場面もあり、ますます人気に拍車をかけた。
また、上野動物園公式Twitterが「パンダ史上最も美しいひざカックン」と題した動画を投稿すると、おてんばな様子が瞬く間に拡散され、再生数は1000万回を超えた。ほかにも、お気に入りの場所であるハンモックの上でシンシンとともにエサを食べるなど、親子仲睦まじい様子を見せてくれた。
日本中がその成長を見守ってきたシャンシャンだが、中国との協定で所有権は中国側にある。本来、2歳になったころに返還される予定だったものの、コロナの影響で延期となっていた。
「日本の皆さんが長い行列を作り、別れを惜しんだと聞いた。我々はその気持ちを深く理解している」(中国外務省・汪文斌副報道局長)
中国外務省は21日の会見で、シャンシャンについて「日本に住む他のジャイアントパンダとともに、両国の友好に重要な貢献を果たした」と強調。ときには外交問題で鋭く日本をけん制する中国も、パンダのこととなると話は別のようだ。
5歳となったいまの体重は90キロを超え、繁殖の適齢期を迎えるシャンシャン。チャーター機で四川省・成都に到着し、今後は、検疫のため1カ月ほど隔離されたあと、飼育施設に移されるという。
中国へ返還されたシャンシャンについて、上野動物園はTwitterで近況を報告。23日は「タケノコ8キロ、竹5キロを食べているそうです。徐々に採食量は増えてきています」とツイート。24日は「中国のエサに徐々に慣れてきているようです」。25日は「返還に同行した2名も無事に帰国しました。情報が入ったらご報告します」とつづっている。
また、ファンからは「情報お待ちしています!」「どんな些細な情報でも泣いてよろこびます」と続報を心待ちにする声が寄せられている。(『ABEMAヒルズ』より)
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