そんな夢みたいなことが当たり前にできるようになるかもしれない。
愛知県が小・中学校 高等学校に通う児童・生徒が平日に学校を休める制度を検討している。その名も学習の「ラーニング」と休暇の「バケーション」を合わせた「ラーケーション」だ。
家族と博物館などで校外学習できるように働きかけ、週末・長期休みに集中しやすい観光の分散につなげる目的があるという。
2023年度から市町村・学校単位で準備が整い次第順次導入とも報じられた(2月18日 日本経済新聞)が愛知県教育委員会はこれらの内容について「回答できることはありません」としている。
検討中とはいえ魅力があるこの制度、学生や子育て世代に聞くと
「なかなか平日に行けない、休日だと混んでいるようなところに行けると楽しい」(中学3年生)
「平日しかやっていないところってけっこうある。学校を欠席させることなく平日に子どもといろいろ経験できるのはいい」(中学生の母親)
との回答が。
では、現場の教職員の負担はどうか。岐阜県の公立高校教諭でSNSなどを通じて教職員の労働問題などについて問題提起をする西村祐二氏に話を聞いた。
「学校の先生とおぼしき人からの懸念の声はたくさんあります。『出欠管理の煩雑な仕事が増える』ですとか『ゴールデンウィークの谷間に欠席者が集中し授業が回らなくなるんじゃないか』と心配なのです」
多忙で休む暇もない教職員が休んだ生徒の補習や欠席管理という新たな仕事が増える可能性もあるという。
いっぽうで、学びの場での“休み方改革”に期待できる面もあるという。
「ラーケーションが『休みを取りやすい社会にしていきましょう』という社会につながっていくとしたら、回り回って先生方が休みを取りやすくなるかもしれません。そうなれば先生方の勤務もより良く改善するきっかけになるかもという期待があります」(西村氏)
休み方の価値観が変化すれば教育現場も適切に休める場になっていく。
ラーケーションという「学びのために休む制度」というニュアンスが強くなっているが、西村氏は子どもがもっと気軽に休みを取りやすい制度が広がることを望んでいる。
「体調が悪い時は『周りの子のために休みます」という病休を認め、それは欠席扱いにしない。生理の時もそう。自分の体調に合わせて少しでも休みやすい社会に。そのために学校が率先して変わってほしい」(西村氏)
テロ紛争解決スペシャリストでソマリアやイエメンなどでテロ組織から若者を脱退させる活動に従事している永井陽右氏は
「実は、家庭の中で居心地が悪い、親との関係が難しい子もたくさんいます。学校や家だけでない、第3、第4の居場所作りが同時にできればみんながより生きやすい社会なるのでは」
と語った。
(『ABEMAヒルズ』より)
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