カルロ・アンチェロッティ

 コパ・デル・レイ(スペイン国王杯)準決勝ファーストレグが2日に行われ、レアル・マドリードはバルセロナに0-1で敗れた。試合後、レアル・マドリードのクラブ公式HPがカルロ・アンチェロッティ監督のコメントを伝えた。

 レアル・マドリードの本拠地『サンティアゴ・ベルナベウ』で行われた一戦は、27分にオウンゴールで均衡が破れた。その後はレアル・マドリードがボールを保持しながら相手内に押し込む展開が続いたものの、最後までゴールをこじ開けることはできずにタイムアップ。コパ・デル・レイ準決勝で実現した今季3度目の“エル・クラシコ”は0-1で敗れることとなっていた。

 試合後、アンチェロッティ監督は「良い試合だったと思う。前線へのプレッシングでボールを回収する部分を含めて、高いインテンシティを維持することができたのだからね。相手のボール支配率が34%だったのは、これらの面が上手くいったことの証明だろう」とコメント。「確かに決定機の数はそれほど多くなかったかもしれない。ただし、守備時にも敵陣でのハイプレスを維持することはできた。今季のマドリーのベストゲームのひとつと言っても過言ではない。私たちがやりたかった試合だったし、セカンドレグへの自信にも繋がった」と続け、内容に一定の手応えを示した。

 対戦相手のバルセロナについても言及。「あのようなバルセロナを見るのは珍しいことだった」と前置きしつつ「彼らは非常にソリッドな最終ラインを形成できるチームで、失点するようなシーンはほとんど作られない。守備の約束事もしっかりしている」と、今季のラ・リーガ第23節終了時点で失点数わずか「8」と守備面でも強みを見せるチームを称えた。加えて、「今日の試合に関しては、ライン間のスペースをしっかりと消していた。クロスボールを放り込むのは我々にとって得策ではなかった。なぜなら、彼らは空中戦に強い選手が多いからだ」と話している。

 また、アンチェロッティ監督は「バルセロナが望むようなプレーをさせなかったことは、我々にとって良かった点だろう。セカンドレグでもこのパフォーマンスを繰り返さなければならない」とも述べ、4月5日に控えた第2戦を見据えた。

「このインテンシティをピッチ上で発揮できれば、我々にも十分にチャンスはあるだろう。何より、バルセロナがホームで今日のような戦い方をするとは到底思えない。今日は試合の入りから終わりまで決して悪いパフォーマンスではなく、個人のミスのところでエラーが発生した。結果的に失点に繋がり、チームに影響を与えてしまったね」

「今日の敗戦は決して後味の悪いものではない。なぜなら、我々がパフォーマンスそのものに手応えを得たからだ。バルセロナ相手にゲームをコントロールするのは非常に難しい。セカンドレグで得点を挙げなければならないことは十分理解している。けれども、トーナメントで第1戦目を落とした後、逆転での突破に挑むのはこれが初めてではない。今日の結果だけを考えると残念だが、セカンドレグでは逆転できる自信がある」