フィオレンティーナvsミラン

 セリエA第25節が4日に行われ、フィオレンティーナとミランが対戦した。

 ミランは前節アタランタに2-0で完勝し、リーグ戦3連勝で4位に浮上した。2023年に入ってからは不調が続いていたが、現在はチャンピオンズリーグ(CL)を含め公式戦4連勝中と再び勢いを取り戻している。今節は公式戦4戦無敗と好調の12位フィオレンティーナのホームに乗り込んだ。ミランはオリヴィエ・ジルーやシャルル・デ・ケテラーレ、サンドロ・トナーリらが先発出場。対するフィオレンティーナはソフィアン・アムラバトやジャコモ・ボナヴェントゥーラらがスタメンに名を連ねた。

 ホームのフィオレンティーナは序盤から積極的なハイプレスを敢行。相手最終ラインのパスミスを誘い、多くのシュートチャンスを作っていく。11分、マリック・チャウの横パスをカットしたアルトゥール・カブラルがドリブルで持ち運ぶと、ボックス手前で倒されFKを獲得。これをボナヴェントゥーラが直接狙ったが、枠を捉えたシュートはミランのGKマイク・メニャンが鋭い反応で防いだ。

 試合を優位に進めるホームチームは、18分と19分にニコラス・ゴンサレスが強烈なミドルシュートを放ったが、いずれもGKメニャンの好セーブに阻まれ得点ならず。26分には複数人が絡む巧みな連携で左サイドを突破し、最後はボックス中央でボナヴェントゥーラがシュートを放つ。しかし、GKメニャンが右足でセーブしたこぼれ球をカバーに入ったフィカヨ・トモリがゴールライン際で何とかかき出した。

 ミランの反撃は32分、右サイドの敵中央でこぼれ球を拾ったイスマエル・ベナセルが左足で敵陣ボックス内へロングフィードを供給。これに反応したジルーが滑り込みながら左足で合わせたが、枠を捉えたシュートは相手GKの好セーブに阻まれた。その後は一進一退の攻防が続くも、互いに決定的なチャンスを作り出すことができず。前半はこのままスコアレスで終了した。

 後半もフィオレンティーナが積極的な入りを見せる。右サイドでボールを受けたジョナタン・イコネが独力突破でボックス内に侵入すると、後方からトモリに倒され、主審がペナルティースポットを指差した。このPKをN・ゴンサレスが冷静に沈め、フィオレンティーナが先制に成功した。ビハインドを負ったミランは51分、左CKにジルーが頭で合わせたが、シュートはGKピエトロ・テラッチアーノが鋭い反応で防いだ。

 58分には最前線に残っていたテオ・エルナンデスが相手DFラインの背後に抜け出し、ボックス内へ侵入。最後は左足でシュートを放ったが、タイミング良く距離を詰めたGKテラッチアーノの身体を張ったシュートストップに阻まれ同点弾とはならず。その後、流れを変えたいミランは3枚替えを敢行。ズラタン・イブラヒモヴィッチ、ディヴォック・オリジ、ティエムエ・バカヨコを投入し状況の打開を図る。

 最前線に入ったイブラヒモヴィッチを起点にシュートチャンスを作りたいミランだが、なかなか敵陣バイタルエリアに侵入できず、決定的なチャンスを掴むことができない。すると87分、自陣からカウンターを発動したフィオレンティーナは、右サイドを駆け上がったドドのクロスに途中出場のルカ・ヨヴィッチが頭で合わせゴールに沈めた。ホームチームが貴重な追加点をゲットする。

 ミランは後半アディショナルタイムにテオ・エルナンデスが強烈なシュートを突き刺し1点を返したが、反撃もここまで。試合は2-0で終了し、フィオレンティーナは公式戦3連勝を達成。対するミランは公式戦5試合ぶりの黒星を喫している。

 次節、ミランはCL・ラウンド16セカンドレグのトッテナム戦を挟み13日にホームでサレルニターナと、フィオレンティーナはヨーロッパ・カンファレンス・リーグ(ECL)・ラウンド16ファーストレグのシバス(トルコ)戦を挟み12日にアウェイでクレモネーゼと対戦する。

【スコア】
フィオレンティーナ 2-0 ミラン

【得点者】
1-0 49分 ニコラス・ゴンサレス(PK/フィオレンティーナ)
2-0 87分 ルカ・ヨヴィッチ(フィオレンティーナ)
2-1 90+5分 テオ・エルナンデス(ミラン)