【プレミアリーグ】ブライトン4-0ウェストハム(日本時間3月5日/アメックス・スタジアム)
ロベルト・デ・ゼルビ率いるブライトンのビルドアップの進化が止まらない。ウェストハム戦でもセンターバックに相手の中盤を釣りだして、その裏をかく戦略的な攻撃で何度もチャンスを演出。日本でも指折りの海外サッカーマニアでABEMAで解説を務めた林陵平氏が「縦パスが入ったときの3人目の連動性」や「2センターバックと2ボランチの関係性」に着目して、ブライトンの“戦略的な攻撃”を解説した。
サッスオーロの指揮官時代から魅力的な攻撃の形を作ることを得意としていた“イタリアのペップ”ことデ・ゼルビ監督は、ブライトンでも自らのアタッキングなフットボールをチームに植えつけている。
ABEMAで解説を務めた林陵平氏がまず最初に取り上げたのは、前半終了間際のシーンだ。センターバックのダンクがあえて味方選手にパスを出さずボールを保持することで、3人のウェストハムの選手の視線を釘付けにした。相手の意識が自らに集まった瞬間、ダンクはボールを受けに降りてきたFWファーガソンへとパス。この形はダンクのとっさのアイデアではなくチームのルールとして日々のトレーニングでやっているため、最前線にボールが入ってからの動きはスムーズだ。
ボールを受けたFWファーガソンは、内側に絞っていた「3人目」の左サイドバック・エストゥピニャンへと落とし、エクアドル代表DFはドリブルで前進。そしてMFマクアリスター、FWファーガソン、MFマーチへと繋がり、チャンスが生まれた。
林氏は、一連の流れを「再現性を持って相手の中盤を釣りだし、その背後を狙うビルドアップを行っている」と説明。ほかにも、自陣に6人を置き去りにする「疑似カウンター」や「三笘のゴール」につながるフェルトマンの縦パスからの攻撃シーンを取り上げ、このような動きができる理由を「システマチックに、機械のように仕組み作りがされているからチームとしてできる」とデ・ゼルビの手腕を称賛した。
(ABEMA/プレミアリーグ)