鈴木真彦、『K'FESTA.6』で玖村将史との同郷対決に自信「最強の座を手に入れるための“通過点”にすぎない」
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 2015年以来、破竹の20連勝を飾るなど、昨年ボクシングに転向した那須川天心にあと一歩と迫った男。RISEの新しい顔として期待される現・バンタム級王者の鈴木真彦(山口道場)が、3月12日に東京・国立代々木競技場 第一体育館で行われる「K'FESTA.6」でK-1のリングに殴り込みをかける。相手は同じく昨年K-1を離れた武尊の後を担う“K-1 NEXT”ことK-1のスター候補の一人である玖村将史(K-1ジム五反田チームキングス)。二人は互いに大阪出身で、その存在を認め合う関係だ。昨年6月に行われ、日本の格闘技ファンを熱狂させた『THE MATCH 2022』の熱を絶やさないためにも、注目が集まる両団体を代表する二人の激突を前に、2023年の初を控えた鈴木真彦にインタビューを実施。相手が誰であろうと、自らはブレることなく追い求め続ける理想の格闘家像を語った。

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― 今回、2023年の初陣をK-1のリングで迎えます。K-1のリングで、その玖村将史選手と戦うことについていかがですか。

鈴木 気持ち的には他の試合と変わりませんけど、よりアウェーに乗り込んでいく立場になりますから、燃えている部分はあります。RISEの伊藤代表が僕をK-1のリングに送り出してくれた意味は理解しているつもりなので、しっかりRISEの看板を背負って格闘技界を盛り上げたいですね。

― 2020年11月、那須川天心選手への挑戦権をかけて闘った「RISE DEAD OR ALVE 2020 -55kgトーナメント」で、当時20連勝と破竹の勢いだった鈴木選手を止めたのが志朗選手でした。今回闘う玖村選手は、昨年の『THE MATCH 2022』で志朗選手に判定で勝利しています。あの試合をどのように見ましたか。

鈴木 志朗選手が圧倒的に負けていたという試合ではなかった。タイミングというか…そこは玖村選手も狙っていたとは思うのですが、ドンピシャに当たっただけ。もし、また「玖村将史vs志朗」があったら、どっちが勝ってもおかしくないと思っています。それに僕は「こいつに勝ったから、こいつより強い」というのは、一切思わない。相性やタイミングもある。ただ、僕はそれらすべてをひっくり返す強さを求めています。巧さを上回る、すべてを破壊するような、そんな強さが欲しいなと常々トレーニングに取り組んでいます。

― 今回の対抗戦の結果や盛り上がりが、次の『THE MATCH』開催に向けた足掛かりになる可能性も。“次につなげる”という気持ちは。

鈴木 その気持ちは強いです。「THE MATCH」は那須川天心選手と武尊選手が居てこその大会だった。あの二人が居なければ、あそこまで盛り上がらなかった。そのファンの盛り上がりが一瞬で冷めてしまうのは嫌。あの盛り上がりをもっと広げていきたいという思いは強いです。

― 鈴木選手と玖村選手の地元は同じ大阪。小さい頃から知っている玖村選手の印象は当時から変わりませんか。

鈴木 玖村選手の兄・修平(第6代Krushフェザー級王者)選手とは会場で会って話したりするんですけど…将史選手に関しては、“修平の弟”ぐらいしかない(笑)。選手としては、玖村兄弟といえば、空手のエリートで大会などで優勝もしている。強いなぁという印象はもちろんありますけど、それぐらいの印象です。

― 玖村選手は会見で「(K-1の黒星が上回った)『THE MATCH 2022』の借りを返せる舞台」と意気込んでいました。そんな玖村選手のコメントを受け、どのように感じましたか。

鈴木 こちらとしても、志朗選手が負けている。『THE MATCH 2022』で僕は玖村選手を破った金子晃大選手に勝っているけど、これで僕も負けとなれば、RISEとしては許されない事。しっかり敵地に乗り込んで勝つことが使命だと思っているので、ただ勝つだけではなく、圧倒して勝ちたいと思います。

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■玖村将史は「志朗選手に挑戦するための道のりの一つにすぎない」

― 先月10日の会見で「まさか、こんな試合。こんな舞台が」「めっちゃ燃えてる」と話していましたね。

鈴木 どの試合も燃えているんですけど、今回は「RISE vs K-1」。この両団体は交わることが無かった。僕はRISEのチャンピオンで看板を背負っているので、絶対に負けることはできない。強い思いはあります。

― 会見で玖村選手は「打ち合いになれば、自分の方が上手」と。一方の鈴木選手は「巧さを凌駕する強さ、破壊力で勝つ」と。どんな闘いになりそうですか。

鈴木 玖村選手もインファイターですけど、僕ほどの圧力やパワーに晒されたことはないと思う。試合中に「鈴木、強いな。ヤバイな」と思わせる展開に持ち込みたいですね。

― 鈴木選手の2023年はこの試合で幕を開けます。2023年の具体的な目標やターゲットとする選手はいますか。

鈴木 2023年というより、毎年の事なんですけど「一番強くなりたい」という思いを持ってずっと格闘技をやっています。かつてはそこに那須川天心選手がいた。いまはそこに志朗選手がいるので、志朗選手にはELDORADO(3月26日に有明アリーナで開催。志朗はRISE世界バンタム級(-55kg)王座決定戦でTrue4Uスーパーバンタム級王者のディーゼルレック・ウォーワンチャイと激突する)でまずはしっかりベルトを獲ってもらう。玖村選手との試合は、王者になった志朗選手に挑戦するための道のりの一つにしかすぎません。

― 昨年、那須川天心選手がRISEを離れ、ボクシング界へ。鈴木選手の格闘家としてのモチベーションはいかがですか。

鈴木 僕は那須川天心選手をただ追いかけていたわけではないんです。僕が目指す最強の座を手に入れるためには、那須川天心選手を倒す必要があっただけ。僕の中の気持ちはシンプル。そこについては何も変わっていませんし、モチベーションも変わっていません。

― 今回、玖村選手を倒せば、志朗選手も鈴木選手を無視することができなくなりますね。

鈴木 そうなんです(笑)。志朗選手は玖村選手に負けているので、絶対に黙っていられなくなりますよね。

― まずは鈴木選手が3・12「K‘FESTA.6」で玖村選手を破り、3.26「RISE ELDORADO」で志朗選手が王者になる。そうしたら、リマッチでの志朗選手とのタイトル戦も見えてくる可能性もありますね。

鈴木 それは、なおさら負けられないですね。

― 鈴木選手は、20連勝するも、ひとつの負けで涙をのんだ。その後、チャンピオンまでたどり着いた経緯もあります。このストーリーや経験を今後どのように繋げ、さらに作り上げていきますか。

鈴木 格闘家って本来は負けたらそこで終わりなんですが、一回負けてしまっても成功に繋げられれば、その負けは失敗ではなくなります。志朗選手に負けたことも、次に勝つための負けだと思って這い上がってきました。志朗選手ともう一度戦ってリベンジを果たし、リベンジを果たして“最強の座”を手に入れたいと思います。 

玖村将史、K-1新時代への誓い “武者震い”がしたRISE王者・鈴木真彦との交流戦にも自信揺るがず「何もさせずに勝つ」/K'FESTA.6 | インタビュー・特集 | ABEMA TIMES
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