アニメ「ONE PIECE（ワンピース）」は、「週刊少年ジャンプ」（集英社）で連載中の尾田栄一郎氏による世界的大ヒット漫画「ONE PIECE」を原作とした作品です。シリーズ累計発行部数は5億部を超え、2022年に公開された映画「ONE PIECE FILM RED」は、国内の映画興行収入ランキング歴代8位を記録しました。
この記事では、アニメ「ワンピース」の物語において、重用な役割を担う「覇気」について解説します。覇気の種類や使えるキャラの一例、覇気の初登場シーンなどをまとめました。
目次
- アニメ「ワンピース」とは
- アニメ「ワンピース」の覇気とは？覇気の種類を解説
- 覇王色の覇気とは
- 武装色の覇気とは
- 見聞色の覇気とは
- アニメ「ワンピース」覇気が初登場したのはいつ？
- ルフィはいつから覇気を使えるようになった？
- アニメ「ワンピース」最強の覇気使いは誰？
- アニメ「ワンピース」覇気と流桜の違いは？
- アニメ「ワンピース」覇気のまとめ
アニメ「ワンピース」とは
アニメ「ワンピース」の世界には、「悪魔の実」という食べると泳げなくなる代わりに不思議な能力を得られる実が存在します。主人公のモンキー・Ｄ・ルフィは、ゴムゴムの実を食べたゴム人間。ルフィは、かつてこの世のすべてを手に入れたという“海賊王”ゴール・D・ロジャーの遺した「ひとつなぎの大秘宝（ワンピース）」を目指し、海賊となって仲間とともに広い海を冒険します。
アニメ「ワンピース」の覇気とは？覇気の種類を解説
覇気とは、全世界の人間に潜在的に存在する“意志の力”です。気配、気合、威圧など、目に見えない感覚をコントロールすることで、見えないものを感じ取ったり、体を硬化させたり、相手を気絶させたりでき、戦いにおいて強力な武器となります。
覇気はすべての人間が持っている力ですが、大半の人は覇気を持つことに気がつかないか、気づいたとしても引き出せません。しかし、ひとつなぎの大秘宝への道となる「偉大なる航路（グランドライン）」後半の海「新世界」には、覇気を使える猛者が数多くひしめいています。
覇気の種類は「覇王色」「武装色」「見聞色」の3つです。武装色、見聞色はすべての人が持っていますが、人によって得手不得手があり、得意な方に力が偏りがちになります。覇王色はごく一部の人間しか持っていません。
覇王色の覇気とは
覇王色の覇気は、相手を威圧する力です。覇王色の覇気を使うと、周囲にいる圧倒的に実力で劣る者複数人を一気に気絶させられます。ごく一部の、人の上に立てる“王の資質”を持つ者しか身につけられない力で、その数は数百万人に1人と言われています。
覇王色を持つ者のなかでも、さらに一握りの強者は、覇王色をまとうことが可能です。覇王色をまとわせた体や武器は黒い閃光を放ち、相手へ触れずに攻撃できます。
覇王色を使えるキャラは、ルフィ、シャンクス、ヤマトなど
覇王色を持つキャラには、ルフィ、シャンクス、ヤマトなどが挙げられます。
ルフィが覇王色を使っている一例に、第478話があります。マリンフォードでルフィの兄であるポートガス・Dエースが処刑寸前される寸前に、覇王色を無意識に発揮してエースを助けました。また第554話では、魚人島で覇王色を使いホーディ・ジョーンズ率いる新魚人海賊団を気絶させたシーンも描かれています。ワノ国編の第1028話では、ルフィがカイドウとの戦いのなかで覇王色をまとえることに気が付き、拳に覇王色をまとわせてカイドウを攻撃しました。
シャンクスが覇王色を使用したシーンとしては、第316話が挙げられます。白ひげの船を訪れたシャンクスは、覇王色の覇気で威圧し、白ひげ海賊団の船員たちがバタバタと倒れていきました。
ヤマトは、第1048話にて、子どものころに覇王色を目覚めさせたエピソードが描かれています。ヤマトを捕まえようとするカイドウの部下たちを気絶させ、父であるカイドウに「『覇王色』か。有望だな…」と言わしめました。
武装色の覇気とは
武装色の覇気は、体や武器にまとわせることで、鎧を着るように硬化させられる力です。防御に用いるだけでなく、より硬くなれば攻撃にも転用できます。
武装色は、能力者に対して弱点をつく以外で唯一の対抗手段です。武装色をまとわせると、流動する体を持つ自然（ロギア）系の実体もとらえられ、攻撃できるようになります。超人（パラミシア）系で通常の攻撃が効かない者にも有効です。
武装色を使えるキャラは、ゾロ、ガープ、ヴェルゴなど
武装色を使うキャラには、ロロノア・ゾロ、モンキー・Ｄ・ガープ、ヴェルゴなどがいます。
麦わらの一味の剣士ゾロが武装色を使ったシーンの一例は、第719話にて描かれています。刀に武装色をまとわせて三刀流奥義、一大・三千・大千・世界を放ち、イシイシの実の能力者で体が石となったピーカを真っ二つにしました。
ルフィの祖父で海軍中将のガープも武装色を使います。第314話では、ガープがルフィを殴るシーンがあり、ルフィは「痛ェ～!!!」と涙を流しました。ガープいわく「愛ある拳は防ぐすべなし!!」とのことですが、ルフィは打撃の効かないゴム人間なので、ガープは拳に武装色をまとわせていたと考えられます。
ドンキホーテ海賊団の幹部でありながら、スパイとして海軍中将の座についていたヴェルゴも武装色の使い手です。第616話では、武装色をまとわせ真っ黒に硬化した体で、ハートの海賊団の船長トラファルガー・ローと戦いました。
見聞色の覇気とは
見聞色は、相手の気配をより強く感じる力です。鍛えると、見えない場所にいる人の位置・数、相手が次に何をしようとしているかなどが感じ取れるようになります。空島で登場したシャンディアの少女アイサや、魚人島のオトヒメ王妃など、修行をとくにしていなくても見聞色の覇気を使える者もいます。
見聞色を使えるキャラは、ウソップ、エネル、カタクリなど
見聞色を使えるキャラには、ウソップ、エネル、シャーロット・カタクリなどがいます。
麦わらの一味の狙撃手ウソップは、第697話のドンキホーテ海賊団との戦いのなかで見聞色に目覚めました。旧「王の台地」から、遥か遠くの「王宮のある台地」4段目にいるルフィたちの気配を感じ取り、狙撃を成功させてドンキホーテ海賊団の特別幹部シュガーを倒しました。
空島編で登場したエネルも、見聞色の覇気を得意としています。空島スカイピアでは、見聞色の覇気は「心綱（マントラ）」と呼ばれていて、エネルはスカイピア全域の把握が可能です。第158話では、スカイピアの少女コニスがエネルの指示により、ルフィたちを裁きの地へ誘導したことを告白したシーンが描かれます。エネルは遠く離れた「神の島（アッパーヤード）」にいたはずですが、聞こえるはずのない裏切りの声を見聞色で感じ取り、“裁き”としてコニスに向かって雷を落としました。
四皇の1人シャーロット・リンリン（ビッグ・マム）の次男カタクリは、見聞色の達人で少し先の未来を見ることができます。第864話では見聞色で予見することで、ルフィが動く先に次々とモチ刃弾を放ち攻撃しました。
アニメ「ワンピース」覇気が初登場したのはいつ？
「覇気」という言葉が初めて登場したのは、第151話の黒ひげの「あの覇気で3千万はねェと思ったが」と、ルフィのことを言っているセリフです。
しかし「覇気」という言葉が出てくる以前にも、覇気が使われているらしきシーンがいくつか描かれています。最初に覇気らしきものが出てきたのは、ルフィが子どもの頃の話が描かれた第4話です。
ルフィは、海で溺れて近海の主に食べられそうになったところを、シャンクスに助けられます。シャンクスが「失せろ」と言ってギロッと睨むと、近海の主はガタガタと震えだし海の中へ戻っていきました。近海の主が気絶したかは定かではありませんが、おそらくこのときシャンクスは覇王色を使ったのではないでしょうか。
ルフィはいつから覇気を使えるようになった？
ルフィが覇気をコントロールできるようになったのは、新章が始まった第517話以降です。麦わらの一味の仲間と離れていた2年の間に、レイリーに覇気を教わって使えるようになりました。ルフィが初めて意識的に覇王色を使ったのは、第518話。ルフィの名をかたるデマロ・ブラックが撃った銃をかわして、覇王色で威圧し一瞬でニセ麦わらの一味を気絶させています。
ルフィは、レイリーから覇気を教わる前にも、無意識で覇王色の覇気を使っているような場面があります。第87話のドラム島でDr.ヒルルクの海賊旗に砲撃した国王ワポルに怒りをぶつけたシーンでは、ワポルを気絶こそさせてはいませんが、ビリビリとした強い威圧感を放ちました。第389話のシャボンディ諸島で、デュバルのバイソンであるモトバロを威圧するシーンでは、ルフィに睨まれたモトバロが震えて逃げ出し気絶する様子が描かれました。これは、第4話のシャンクスにニラまれた、近海の主の反応と似ています。
アニメ「ワンピース」最強の覇気使いは誰？
アニメ「ワンピース」の作中では、最強の覇気使いは明確に言及されていません。これまでの描写から最強のキャラを推測するなら、悪魔の実の能力を使わず強力な能力者たちと渡り合っているロジャー、レイリー、シャンクスなどが候補としてあげられるのではないでしょうか。
ロジャーは、作中ではすでに亡き人物ですが、第965話で描かれた過去の回想では、世界最強の海賊と呼ばれる“白ひげ”ことエドワード・ニューゲートと武器を交え、強力な覇王色の覇気を見せています。
レイリーは第404話のシャボンディ諸島で、ピカピカの実の能力者で実体を持たない海軍大将“黄猿”ことボルサリーノと剣で渡り合っていることから、最強クラスの覇気を持っていると考えられます。
シャンクスも第488話のマリンフォードで、マグマグの実の能力者で実体を持たない海軍大将“赤犬”ことサカズキの攻撃を剣で受ける場面が描かれています。さらに、映画「ONE PIECE FILM RED」ではシャンクスが黄猿と対峙し、ほぼ一瞬で片を付けるシーンもありました。
現在生きているキャラとして、レイリーとシャンクスを比較すると、同じボルサリーノとの戦いで、レイリーはしばらく応戦していたのに対して、シャンクスはほぼ瞬殺しています。このことから、現時点での作中では「シャンクスが覇気使い最強」と考えられるのではないでしょうか。
アニメ「ワンピース」覇気と流桜の違いは？
流桜（りゅうおう）とは、ワノ国での覇気の別名です。しかし、武装色や覇王色の覇気は“まとう”と表現されるのに対して、流桜は“流れる”という意味を持っています。
第937話で、ルフィはワノ国一の侠客ヒョウ五郎（ヒョウごろう／ヒョウじい）から流桜について「力むのではない。不必要な場所の“覇気”を拳に流すのだ……!!」と教わっています。第946話でルフィは見事に流桜を習得。ヒョウ五郎の爆弾付きの首輪を流桜によって外すことに成功します。このとき、第398話のシャボンディ諸島でレイリーが人間（ヒューマン）オークションにかけられていた人魚ケイミーの首輪を外したのも、流桜によるものだったと気がつきました。
アニメ「ワンピース」覇気のまとめ
覇気とは、「ワンピース」の世界の“意志の力”です。覇気により気配、気合、威圧などの感覚をコントロールすることで、攻守とも強力にパワーアップできます。
ルフィが初めて意識的に覇気を使ったのは第389話、「覇気」という言葉が登場したのは第151話ですが、その前にも覇気を使っているらしきシーンは複数描かれています。ワノ国編では、流桜、覇王色をまとえるなど新しい覇気の使い方も登場しました。
これからも覇気の新しい情報が出てくるかもしれないので、TVアニメの放送を追ってみてください。また配信でもアニメ「ワンピース」を見直して、覇気についておさらいしてみてはいかがでしょうか。
(C)尾田栄一郎／集英社・フジテレビ・東映アニメーション
