ワトフォード(イングランド2部)に所属するスウェーデン代表MFケン・セマが、SNS上で注目を集めた自身のインタビュー動画に言及した。10日、イギリスメディア『BBC』がコメントを伝えた。
ワトフォードは2月20日に行われたチャンピオンシップ(2部リーグ)第33節でウェスト・ブロムウィッチと対戦。12月末から2月頭まで負傷離脱していたセマは、チームの先制点と勝ち越しゴールを挙げて3-2の勝利に貢献した。
ワトフォードの公式Twitterは同試合後、ケガからの復帰と2ゴールの喜びを語るセマのインタビュー動画を公開。どもりながらも言葉を紡いでいくセマの様子は大きな反響を呼び、動画は3月11日時点で1150万回以上再生されている。
『BBC』のインタビューに答えたセマは、「動画がこれほどまでに反響を呼んだのは、そこにたくさんの愛があり、“ロールモデル”や“インスピレーション”といった大きな名前が付いたからだと思う。僕が、同じように吃音を持つ多くの子どもや大人を助けたんだ、とね。(反響は)予想外だったけど、嬉しいし、どのコメントにも感謝している。もし僕が(吃音症で悩む人々を)助けられるのであれば、助けになりたい」とコメント。自身のインタビュー動画が一人でも多くの人に勇気を与えられることを願っている。
スウェーデン東部のノルショーピンで生まれ育ったセマは、6歳の時からどもりは「普通で、自分の一部だ」と感じていたという。「もちろん緊張する日もあったけど、それ(どもり)が『僕にはできない』と思わせるようなことは一度もなかった」と29歳の同選手は言葉を続け、夢を追いかける人々へエールを送っている。
「サッカー選手になりたいという夢はずっと持っていた。これが問題になると思ったことはなかった。僕は自分が思ったことをすべて言葉にできるよう挑戦している。これ(どもり)が僕を人間として定義するものではない」
【動画】反響を呼んだケン・セマの試合後インタビュー
🎙 "It was an easy one!"
Ken Sema speaks following his match winning brace tonight! 🐐 pic.twitter.com/c8qv7GvNIw
— Watford Football Club (@WatfordFC) February 20, 2023