プレミアリーグに存在する“ブラックアウトルール”の廃止を、多くのファンが求めているようだ。11日、イギリスメディア『ミラー』が報じている。
日本をはじめ、世界各国で人気を集めているプレミアリーグ。だが、イギリス国内では土曜日午後3時キックオフの試合がテレビでは生放送されないことが、ルールで定められている(いわゆる「3 pm Blackout Rule」と呼ばれる)。これは、特に下位リーグの試合の観客動員に悪影響を及ぼす恐れがあることから、規定された。
しかしながら、『ミラー』がTwitterで世論調査を実施したところ、80.8%の投票者が廃止に賛成したとのこと。「スティーブ」と名乗るチェルシーのサポーターは、「それ(午後3時のキックオフのテレビ生放送)は誰にも影響しないよね?」と語れば、「保護される側」のリーグ1(イングランド3部)に属するシェフィールド・ウェンズデイのファンである「マーク」という人物も「それは時代遅れだ」と認めている。
また、4日に開催された「アーセナルvsボーンマス」も午後3時にキックオフ。イングランド人FWリース・ネルソンの劇的逆転弾が決まり、優勝争いに影響を与えることとなった試合も当然ながら生放送はされず、英国内のアーセナルファンは合法的な視聴が叶わなかった。
このような状況から、英国内では違法視聴をしてでも試合を楽しむファンの続出が問題視されている。事実、「ルーク」と名乗るアーセナルファンも、以下のように違法視聴していることを認めている。
「一般的には、それを避けようとしている。しかし、そうする以外に選択肢がなくなることもある。文字通り生放送はされていないし、(違法ストリーミングサイトを)見つけるのもそれほど難しくない」
これに加えてイギリス国内では、放送される試合を全て視聴するためには3つの放送局と契約が必要なうえに、その月額も合計で約12000円と超高額(『Sky Sports』が約5600円、『BT SPORT』が約4800円、『Amazon Prime Video』が約1500円)。海外のファンは土曜日午後3時キックオフの試合も生放送で楽しめるうえで、月額も英国と比較して安い点も、“ブラックアウトルール”廃止を求める理由の一端となっている(参考までに日本の『SPOTV NOW』は月額なら1300円)。
時代の変化に合わせて、放送の仕方も議論されているプレミアリーグ。世界屈指の人気コンテンツは今後、どのような行方に?