4月からの新学期を前に注目されているのが「小1の壁」。いったいどんな壁なのか、子育てアドバイザーの高祖常子さんに聞いた。
【映像】解決策は「学童」「放課後児童クラブ」「ファミリーサポート」だけじゃない
子どもの帰宅時間が早くなることで、仕事と子育ての両立が難しくなることを指す小1の壁。
共働き家庭の場合、保育園では遅くまで子どもを預かってくれる体制が整っているものの、小学校に入学すると午後の早い時間に下校となるため、対応に困る家庭が出てくるという。
1人で過ごさせるにはまだ不安な場合は、学童保育や放課後児童クラブに預けられる。また、自治体によっては地域ぐるみで子どもの預かりなどをするファミリーサポートセンターも設置しており、選択肢の一つとなるという。
ただ、宿題のサポートや行事の準備、授業参観など、学校に関わる作業がどうしても増えてしまうのが実情だ。高祖さんは、その解決策を提案した。
「勤務時間が決まってるからそれに合わせなきゃいけないのではなく、例えば朝ちょっと早く出社して、夜少し早く帰れないかなどと様々な選択肢を会社に相談してみるのはどうか」
そして、乗り越えるのはなかなか大変そうな小1の壁だが、働き方・子育て・家族の時間をどう作るかを相談する良い機会だと高祖さんは話す。
「ひとくくりに小1の壁というと、とっても大変なことが起きて働き続けるのが無理ではないかと思うかもしれない。まずは、子どもとも小学校が終わった後にどうやって過ごすのが良いのか相談してみてほしい。学童もいろんな種類もあるし、場合によっては友達のおうちとかを行き来させてもらうというのもできるかもしれない。いろんな手を使いながら“我が家はどうやっていくのか”と話し合うのです」
小1の壁問題について、村上世彰氏の次女で村上財団代表理事の村上フレンツェル玲氏は「この問題が起きている理由は延長保育があるからだ」と考える。
「女性の社会進出により、働きながら育児をするためと政府が延長保育で応急処置をしてしまったことが原因。欧米では延長保育を推進しなかったので、“働く環境”が変わっていった。17時には一旦退勤して、その後もう一度フレックスで働くというように変わっていった。そういう意味では小1の壁は放っておいた方が良かったのでは」
新型コロナウイルスをきっかけに、リモートワークが当たり前になったりと働く環境に変化が起きた日本。変えるなら今がチャンスなのか。
「クライシスが起きた時は大きな変化を起こせるチャンスなので、コロナのクライシスと小1の壁を応急処置せずに“社会”を変えていければ」
(『ABEMAヒルズ』より)
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