衣装も名前もツッコミどころ満載? 慶大“飛び級卒業”の女子レスラー 文武両道の秘訣
【映像】男子レスラーをなぎ倒す現役慶大女子
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 慶応大学・法学部を飛び級で卒業するほど成績優秀。一方で、サークル活動では男子にも負けない熱いプロレスをする異色の女子大生レスラーが注目を集めている。「夢は弁護士」と語り、文武両道を実現する彼女に話を聞いた。

【映像】男子レスラーをなぎ倒す現役慶大女子

「第40代KWA世界ヘビー級チャンピオン!慶応プロレス研究会のアイコン!無村架純~!!」

 愛知県・豊橋市で行われた日本初となる路面電車内でのプロレスマッチ。地元の愛知大学を含む全国の大学生レスラーが集結。つり革を使ったドロップキックにブレーンバスターなどが繰り広げられ、車内を熱狂に包んだ。

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 会場を大いに盛り上げた立役者のひとり、無村架純(なしむらかすみ)さん21歳。慶応大学・法学部に所属する大学3年生の女子レスラーだ。イエローハートを連想させる衣装に有りそうで無さそうな名前…。ややツッコミどころのある出で立ちだが、設立から約50年の老舗プロレスサークル慶応プロレス研究会、通称「KWA」唯一の女子レスラーでKWAのベルトを保持する現役のチャンピオン。しかも、飛び級するほど成績優秀な学生だ。

 そんな無村さんがプロレスを始めたのは、大学に入学してからのこと。「サークルを選ぶとき、Twitterで検索してみた中の一つとして興味があった」と話す。

 日々の練習で一つひとつ技を習得し、今やチャンピオンベルトを奪取するまでになった。男子との体格差は技術でカバーするという。

「男の人と戦うので、投げる系の技より足を刈るとか打撃が多くなりますね」

 次戦が引退試合になるという無村さん。学生プロレスの魅力は「大学生がやっているので、高度なものよりも大学生らしい面白さやユニークさで勝負しているところ」と語る。

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 将来は弁護士を目指しているという無村さんは、プロレスのみならず学業でも非凡な才能を発揮。春からは飛び級で法科大学院に進学予定だ。

「弁護士の方に出会ったときに『受けてみなよ』と言われたのがきっかけ。普段はずっと自習室に籠って勉強している」

 勉強とプロレスに捧げた大学生活。無村さんは、進学後も「自分のペースでプロレスと関わっていければ」と語った。

「弁護士としての仕事の範囲は色々あると思うが、自分の好きなエンタメ分野に関わっていきたい。(弁護士をやりながらプロレスラーとしての活動は)考えていません(笑)」

 慶応大学特任准教授などを務めるプロデューサーの若新雄純氏は、文武両道を実現する無村さんの活動を「勉強との両立を苦しんでやっている感じがしないのが素晴らしい」と絶賛し、次のように話す。

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「ハードな活動と勉強を両立しているというよりは、目の前のものが面白くて気づいたらここまできたといった『ハマっている状態』だったのではないか。芦田愛菜さんを見ると『女優業もやりながら学業も!?』などと言ってしまう人も多いと思うが、そういう方たちは、苦しみを乗り越えるようにやっているのではなく『あれもこれも面白い!』と、やりたいことをやりきった結果、いろんなものが同時並行でできちゃった人だ。苦しいことを乗り越えられる人ではなく、ハマっているものに夢中になっている人だと思う。

 『パラレルキャリア』を世の中に流行らせた人の1人にも慶応出身の女性がいる。この人は自身について『めっちゃ食いしん坊なだけ。無理してたくさんのことを並行させているのではなく、私は食欲が半端ないから1個じゃ物足りない』と話していた。無村さんも文武両道を頑張る人ではなく、“文”と“武”それぞれでハマったものを見つけた人。ハマった以上はとことんやり切るぞという生き方なのだろう」

(『ABEMAヒルズ』より)

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