欧州3大会におけるラ・リーガ勢の惨劇…8強に残ったクラブは2つのみ、14年ぶりの失態に

 ラ・リーガ勢は、今シーズンの欧州大会で2008-09シーズン以来の失態を犯しているようだ。16日、スペインメディア『RELEVO』が報じている。

 今シーズンも日程の3部の2を消化し、各国リーグはいよいよ終盤戦に突入する。そして、リーグ戦と並行して行われているチャンピオンズリーグ(CL)、ヨーロッパリーグ(EL)、ヨーロッパカンファレンスリーグ(ECL)の欧州3大会も16日に、それぞれラウンド8に進出するクラブが出揃った。なかでも、クラブ史上初となるCL8強入りを果たしたナポリを筆頭にセリエA勢が台頭。CLでナポリ、ミラン、インテルの3チームが、ELでローマ、ユヴェントスの2チームが、ECLではフィオレンティーナが勝ち残っている。

 しかし、その裏でラリーガ勢が14年ぶりの失態を犯した。今季の欧州3大会には7クラブが出場したものの、ベスト8に残ったクラブは2つのみ。これは、バルセロナとビジャレアルがCL・ラウンド8に進出した一方で、ELではスペイン勢の全クラブがラウンド16までに姿を消した2008-09シーズン以来となる惨劇のようだ。今季のCLは、レアル・マドリード、バルセロナ、アトレティコ・マドリード、セビージャの4クラブが出場していたが、まさかのレアル・マドリードを除く3クラブがグループステージで敗退する事態に。アトレティコ・マドリードに至っては、グループ最下位となり、EL・プレーオフラウンドにすら進めていない。なおレアル・マドリードは、ラウンド8に進出している。

 またELでは、グループステージから参加したベティスとレアル・ソシエダがともに首位通過し、ラウンド16にストレートインするなど、躍進の兆しを見せていた。しかしプレーオフラウンドで、まずバルセロナが敗退すると、ラウンド16でベティスとレアル・ソシエダもあえなく撃沈。結局、CLからELに回ったセビージャが唯一の生き残りとなった。

 そして昨季CLでベスト4に入り、欧州に“イエローサブマリン”旋風を巻き起こしたビジャレアルは、ECL・グループC開幕4連勝と好調なスタートを切った。しかし昨年10月にウナイ・エメリ監督が電撃退任し、後任としてキケ・セティエン監督が就任すると、以降は急激なスタイルの変化にチームはバランスを崩し、グループステージ最後の2試合は1分1敗と勝ち切れず。前半戦の貯金のおかげで首位通過を果たしたが、ラウンド16でアンデルレヒトに2戦合計スコア1-2で敗れ、ヨーロッパの大海原に沈没する憂き目に遭っている。
 
 一方で欧州大会での冒険を続けるレアル・マドリードとセビージャは、CLとELの“盟主”となっている2クラブだ。昨季のCL決勝でリヴァプールを下して、同大会史上最多14度目のビッグイヤー戴冠を成し遂げたレアル・マドリードは言わずもがな、EL最多となる6度の優勝を誇るセビージャにも期待がかかる。ラ・リーガの威信に関わるこの由々しき事態を、2つのクラブは救うことができるのだろうか。