久保建英

 ラ・リーガ第26節が19日に行われ、レアル・ソシエダがエルチェを2-0で下した。同試合にて先制ゴールを決めた日本代表MF久保建英が、ラ・リーガの試合後インタビューに応じた。

 直近の公式戦6試合で4分2敗と未勝利が続いていたレアル・ソシエダは、ヨーロッパリーグ(EL)でもローマに2戦合計0-2で敗れてラウンド16敗退となっていた。今節はラ・リーガで最下位に沈むエルチェとの一戦に。試合は前半からレアル・ソシエダが多くのチャンスを作り、中でも久保は前半だけで最多5本のシュートを放つなど積極的な姿勢でゴールに迫った。スコアレスで折り返した後半の立ち上がりには、元スペイン代表MFダビド・シルバのスルーパスに抜け出すと、ペナルティエリア左から左足で狙い澄ましたシュート。ゴール右隅に流し込み、レアル・ソシエダが先手を取った。試合終了間際にはスペイン人FWアンデル・バレネチェアが追加点。試合はこのままタイムアップを迎え、レアル・ソシエダが公式戦7試合ぶりの白星を手にしていた。

 試合後、久保は「ホームで最高の後押しをいただいていたのに、長い間ここで勝てていませんでした。ファンの皆さんはこの喜びに値する存在です。チーム全体が悪い流れから脱することができず、皆が責任を感じていました。この勝利、そして(インターナショナルマッチウィークによる)中断期間を経て、再びチームが上昇気流に乗れることを楽しみにしています」とコメント。チームの勝利を喜んだだけでなく、今季自身5得点目となったゴールシーンも振り返っている。

「もしあのパスからシュートを外していたら、試合後のロッカールームでダビドに殺されていたことでしょう。ゴールを決められて良かったです。そして、ダビドに感謝しなければなりません。彼はこのチームにおける最高の選手で、今日も勝利へ導いてくれました。それに、個人的なことですが彼に恩があるので、ゴールで応えられて良かったです」

 前半からシルバと久保の連携で何度もゴールを脅かすシーンを作っていたが、久保は「彼はゴールシーンの前にも2度ほど決定機に繋がるパスをくれました。それを僕は決めなければならなかったですし、きっとスタジアムにいた皆が同じことを思っていはずです」と話し、後半の立ち上がりまでなかなかゴールネットを揺らせなかったことを悔やんだ。一方で先制ゴールの場面では“ようやく”シルバにアシストが付くことに。久保は「僕のゴールが彼からのパスで良かったです」と胸を撫で下ろした。

 ここから各国リーグ戦はインターナショナルマッチウィークによる中断期間に突入。久保も日本に帰国し、ウルグアイ代表とコロンビア代表との一戦に向けた代表活動に参加予定だ。「この勝利によって得られた良い流れが、僕個人の代表活動に弾みをつけてくれたらありがたいです」と語った久保は、レアル・ソシエダでの今季の目標を忘れることなく代表活動に参加すると明かしている。

「もちろん日本代表の試合も重要です。ですが、日本にいてもきっとラ・レアルの残りのシーズン、そして僕らの目標であるチャンピオンズリーグ出場権獲得のことを考えていると思います」