トーマス・トゥヘル

 バイエルンの新指揮官就任が発表されたトーマス・トゥヘル監督が25日、同クラブのオリヴァー・カーンCEO、ハサン・サリハミジッチSDと共に就任会見に出席。新天地での決意などを語った。

 トゥヘル監督は冒頭、「バイエルンから声がかかったことは光栄であり、特別なことだと感じている。このクラブとの契約は名誉だ」と述べ、カーンCEOらへの感謝を述べつつ、「海外で仕事をしていると、バイエルンの重要性をより強く認識するようになる。クラブのDNAはコミットメントにある。バイエルンとは勝つことであり、勝つための方法だ。このチームは、ヨーロッパで最も才能があり、ベストなチームのひとつ。ここで仕事をすることが楽しみだよ」と喜びを口にした。

 その一方で、シーズンも終盤に差し掛かっての就任ということもあり、「時間がないというのが本音だ」ともコメント。その上で、「選手たちと会うのはおそらく金曜日になる。3つの大会でタイトルの可能性を残しているのだから、驚くべきタイミングだ。全てのタイトルが残っているだから、細部にこだわることになる。何ができるかは考えているし、期待もある。全てのタイトルを目指して戦うつもりだ」との考えを示した。

 また、今季の目標について問われると、「全てのタイトルを獲得する可能性があるチームを引き継ぐことにリスクはある。しかし、このプレッシャーとストレスが好きなんだ。ゲームに対する愛情は、どんな懸念にも勝るものがある。全てのタイトルを争う存在になると、自信を持って仕事に臨むだけだ」と主張。ブンデスリーガ、DFBカップ、チャンピオンズリーグという3つのタイトル獲得への意欲を示した。

 そして次の土曜日には、ブンデスリーガで優勝を争うドルトムントの直接対決が待っている。就任後の初戦が勝ち点1差で首位に立つ好敵手との“ナショナルダービー”となることについては、「これ以上ないほど大きなチャレンジだ」と語り、次のように続けた。

「ドイツサッカー界の大一番であり、驚異的な戦いを見せている彼らとの間には勝ち点の差もある。色々な可能性を孕んだ対戦になるが、それでも期待に胸を膨らませながら、この課題に取り組むことになるだろう」

 新指揮官の船出はどのような結果に終わるのか--。トゥヘル監督にとって古巣対決であり、リーグ王者の行方を占う天王山でもある“デア・クラシカー”は、4月1日の25:30キックオフ予定となっている。