FIFA ワールドカップ カタール 2022にてドイツとスペイン相手に勝利を収めたことで、森保ジャパンは世界から注目を集めた。
あれからおよそ3ヶ月半が経ち「新生・森保ジャパン」としてウルグアイと対戦し、1-1で引き分けた。前半にレアル・マドリード所属のバルベルデに得点を許したが、途中出場のMF西村拓真のゴールでドローに持ち込んだ。
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FIFA ワールドカップ カタール 2022出場からの大きな変化はDF陣の顔ぶれだ。吉田麻也、長友佑都らのベテラン勢が招集外となり、冨安健洋も直近のUEFAヨーロッパリーグ(EL)戦で負った怪我の影響で離脱した。
今回のDF陣は板倉滉の26歳で最年長となり、明らかな世代交代が進んだ。35分に失点はしたものの、試合を通じて落ち着いた対応でそれ以上の失点を許さなかった。
DFリーダーとなった板倉滉が統率力を発揮。試合を通じて手応えも
板倉は新生・森保ジャパンの最終ラインをしっかりと統率した。
今回の代表招集メンバーには長年サムライブルーの主将を務めてきた吉田麻也が呼ばれなかったことで、板倉は26歳という若さでDF陣で最年長となりDFリーダーを任された。
今回招集されているDF9人のうち、初招集4人を含めて新戦力は7人。DFの平均年齢は22.8歳で、ワールドカップのDFメンバーの平均年齢(29.1歳)から6.3歳も若返った。ワールドカップ経験者は板倉とDF伊藤洋輝のみとなった。
4バックでスタートした中で板倉は右センターバックを務め、代表デビューとなった瀬古歩夢とコンビを組んだ。そして右サイドバックには国際Aマッチ2試合目の菅原由勢、左サイドバックには伊藤洋輝が入った。
この試合では板倉を中心に最終ラインのバランスが取れており、試合を通じてDF陣が崩れるシーンは少なく抜群の統率力と安定感を見せた。試合中もDFリーダーとして味方を鼓舞する姿が何度か見られた。
板倉は「(瀬古)歩夢も(菅原)由勢も堂々とプレーしていた。自分もそれにとらわれず、自分のプレーに集中できた」とDFの後輩らのプレーを称えた。
米大手スポーツチャンネル「ESPN」からは「板倉と瀬古はコンビを組んでディフェンスの中心を担っていた」と海外からも評価を得た。
板倉は反省点を挙げつつも、手応えを得て次のコロンビア戦へ
板倉を含めた最終ラインでは、ルーズボールを相手に拾われる場面や縦パスが入らずGKを使いながら探る場面が多く、前線の選手に効果的なパスを供給できていないシーンが多く見られた。
試合後には「相手も中を閉めてくる中でああいう相手をどう打開していくか。もっとテンポを上げないといけない」とコメントを残した。
一方で、失点シーンを振り返り、「あの1本(前半の失点シーン)はやられたが、それ以外はそこまでのピンチはなかった」とバルベルデの圧巻のゴールシーン以外では手応えを感じていた。
板倉はすでに次の試合へ切り替えているようだ。「初めてのトライということで実際終わってポジティブに捉えています。もちろんうまくいかない部分はありますけど、それは当然。こういうのをやり続けることで積み重ねていく必要があるし、難しい中でトライはできていた。あとは今日の映像を見て振り返って、どう修正していくか。この積み重ねです。」と語った。
新生・森保ジャパンは28日、大阪ヨドコウスタジアムで南米の強豪コロンビアと対戦する。若返ったDF陣は板倉を中心にコロンビアの強力攻撃陣を抑えることができるのか期待だ。
(ABEMA/キリンチャレンジカップ2023)
(C)浦正弘