マルコ・ロイス
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 ドルトムントに所属しているドイツ代表MFマルコ・ロイスが、4月1日に控えたバイエルンとの“デア・クラシカー”、そしてブンデスリーガ制覇に向けた意気込みを語った。ドイツメディア『スカイスポーツ』が30日に同選手のコメントを伝えている。

 現在ブンデスリーガで首位を走るドルトムント。18日に行われた前節ケルン戦で6-1と大勝を飾ると、バイエルンがレヴァークーゼンに1-2で敗れたため、今シーズン初めて首位に立った。インターナショナルマッチウィークが終わり、4月1日にはドルトムントにとって“運命の一戦”が控えている。現時点でバイエルンとの勝ち点差は「1」となっており、勝利したチームが優勝に1歩近づく状態での“デア・クラシカー”だ。

 ドルトムントのキャプテンを務めるロイス個人にとってもバイエルン戦は“運命の一戦”という位置付けなのかもしれない。ドルトムントが最後にブンデスリーガを制覇したのは2011-12シーズンのこと。ロイスがドルトムントに完全移籍加入したのは2012年夏だったが、2012-13シーズン以降はバイエルンが10連覇を飾っており、ロイスが加入してからドルトムントは1度も覇権を取り戻すことができていない。

 もっとも、ブンデスリーガ優勝に“近付いた”シーズンはあった。2018-19シーズンはほとんどの時間を首位の状態で過ごしながら、第28節の敵地開催の“デア・クラシカー”で0-5と大敗。第31節シャルケ戦も2-4で落とし、このシーズン初、そして唯一となるホームでの黒星を喫したドルトムントは、最終的にバイエルンとの勝ち点差「2」で2位フィニッシュ。このシーズン、“デア・クラシカー”の後にバイエルンが2試合を引き分けで終えていたことから、首位の座を取り戻すチャンスも皆無ではなかった。ロイス自身もブンデスリーガ27試合の出場で17ゴール11アシストと最高のシーズンを過ごしたものの、最後まで“絶対王者”を追い抜くことができなかった。

マルコ・ロイス
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バイエルンに大敗を喫し、タイトルに手が届かなかった2018-19シーズン [写真]=Bongarts via Getty Images

 迎えた今シーズン、ドルトムントはシーズン前半戦こそ勝ちきれない試合も少なくなかったが、年を跨いでからは絶好調。2023年に行われたブンデスリーガ10試合のうち、第24節シャルケ戦を2-2で終えた以外は9勝を記録している。そんな好調のドルトムントを支えているのがキャプテンのロイスだ。シーズン半ばに負傷離脱する時期こそあったものの、直近の5試合は4ゴール2アシストを記録。2023年唯一のドローとなったシャルケ戦は体調不良により欠場していたことが、ロイスの重要さを裏付けている。

 自身初のブンデスリーガ制覇に大きく近付くことのできる“首位決戦”に向けて、ロイスは「時期を考えても決定的な試合ではない。だが、非常に重要な試合であることは事実だ」とコメント。「この試合に勝てば、僕らはさらなる自信を手にしてこれからに繋げることができる。勝つための準備を整えて試合に臨みたい」と意気込んだ。

 ロイスとドルトムントの契約は今シーズン限りで満了を迎える。去就次第では、今季がドルトムントでマイスターシャーレを掲げる“ラストチャンス”になる可能性もあるのだ。このような状況で、唯一無二のチャンスが目の前にある。「単純に、僕にとってブンデスリーガは特別なタイトルなんだ。唯一無二のタイトルを手にし、ドルトムントのチームメイトやファンと共に祝うことができたら最高だ。ドルトムントでブンデスリーガのタイトルを勝ち獲ること。それが僕の夢なんだ」と語ったロイスは、在籍11シーズン目を迎えた“愛するクラブ”でのブンデスリーガ優勝を見据えている。

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