【プレミアリーグ】ブライトン3-3ブレントフォード(日本時間4月1日/アメックス・スタジアム)
日本代表・三笘薫が所属するブライトンは、イングリッシュ・プレミアリーグ第29節でブレントフォードと対戦。三笘の日本人選手シーズン最多記録となる今季7点目が決まり、なおかつ両チーム合計6点が生まれたこの一戦、ABEMAの解説を務めた元北朝鮮代表FW鄭大世氏が、記念すべき試合を振り返った。
【映像】三笘薫、今季7点目で「日本人最高得点」新記録樹立!
勝ち点42で並んだ7位・ブライトンと8位・ブレントフォードの対決は、ブレントフォードが決めればブライトンが追いつき、3度スコアが並ぶ壮絶な内容となった。特に前半28分時点ですでに4ゴールが生まれるなど、鄭大世氏も「前半はお互い打ち合いとなり、見応えのあるエキサイティングな試合」と振り返った。
最初の見どころは、ブレンドフォードのブライトン対策だった。ブライトンが自陣でパスをつなぐと、ブレンドフォードは前線からプレスを仕掛けていく。しかし、今季途中から指揮を執るブライトンのデ・ゼルビ監督は、直近の試合でも相手が対策してきていたことを受け、解決策を試合で示した。開始早々、3分に三笘が左でフリーとなったシーンでは、最終ラインと中盤の選手が降りてくるサポートで相手のプレスをいなしながら、中央のコースを一気に切り裂くパスを通すなど、緩急とダイナミックな展開で打開を試みていた。
三笘がゴールを奪った21分のシーンが顕著だった。GKジェイソン・スティールがボールを持った際に、ブライトンのCBが両ワイドに開いて立ち、中央の開いたスペースを一気に飛び越えるロングフィードを通して、そこに抜け出した三笘がフィニッシャーとなった。
こうした駆け引きを見た鄭大世氏は、「(ブレントフォードは)ブライトンを研究して抑えにいくけど、ブライトンはさらにその上をいく。でも、ブレントフォードも効率的に弱点を突く。彼らがリードしていた後半、ゴールに鍵をかけるように“ガチ守り”したのは、いい意味で息が詰まりそうだった」と、両チームのせめぎ合いに魅了されていたようだ。
鄭大世氏が言う「ブライトンの弱点」とは、苦手とするセットプレーの守備だった。
ブレントフォードの3点はいずれもセットされた状態から始まったプレーであり、「いくら試合を支配しても1回の流れで失点しまう」とブライトンが勝てなかった理由を挙げた。
とは言え「最後まで食らいついて同点に持ち込んだのはお見事」とした鄭大世氏は、このゲームの個人的なマン・オブ・ザ・マッチに元イングランド代表ダニー・ウェルベックを挙げた。中継時から「格が違う。ちょっと度肝を抜かれた」と話していたが、試合後も、「多くのことができ、圧倒的なFWとしてのクオリティーがある」と絶賛していた。
試合を前に、「(ブレントフォードの)トニーは圧倒的な個の能力。同じフォワードとして、90分落ちない跳躍力とキープ力を堪能させてもらいたい」と話していたイングランド代表FWイヴァン・トニーが今季17点目を決めたことや、スコアも「3-2」と多くのゴールが生まれると予想していた鄭大世氏は、「ほとんど(予想が)当たった」と話した。
中継でも「この試合を解説させていただけことにありがとうと言いたい。興奮しました。最高に楽しませてもらいました」と話していた鄭大世氏。両者譲らないまま3-3で終えたブライトンvsブレントフォードは、まさにスタジアム熱狂を感じる一戦だった。
(ABEMA/プレミアリーグ)